予想 一覧

2023/3/26 4歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    中京 B
  • 芝1200m
    左回り
  • 不良
    見込み
道中の下りと直線の急坂。ラップは平均傾向でペースの緩急は少ない。先行有利の他場と異なり、差し通用の舞台。差し馬の一変に注意。ただ、複勝圏内なら、逃げ・先行馬に安定感あり。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   トゥラヴェスーラ 牡8 58.0 丹内 祐次
1 02 ウォーターナビレラ 牝4 56.0 吉田 隼人
2 03   キルロード セ8 58.0 和田 竜二
2 04   ダディーズビビッド 牡5 58.0 秋山 真一郎
3 05 メイケイエール 牝5 56.0 池添 謙一
3 06   ナランフレグ 牡7 58.0 丸田 恭介
4 07   ヴェントヴォーチェ 牡6 58.0 西村 淳也
4 08 ロータスランド 牝6 56.0 岩田 康誠
5 09   ディヴィナシオン 牡6 58.0 松本 大輝
5 10   オパールシャルム 牝6 56.0 武藤 雅
6 11 ピクシーナイト 牡5 58.0 戸崎 圭太
6 12 アグリ 牡4 58.0 横山 和生
7 13   ファストフォース 牡7 58.0 団野 大成
7 14 トウシンマカオ 牡4 58.0 鮫島 克駿
7 15 ナムラクレア 牝4 56.0 浜中 俊
8 16   グレナディアガーズ 牡5 58.0 岩田 望来
8 17   ボンボヤージ 牝6 56.0 川須 栄彦
8 18 ウインマーベル 牡4 58.0 松山 弘平
*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり
予想ペース
MS
ミドルスロー
短距離特有のスピードで押し切るタイプが不在。馬場悪化で足抜きよく、選考抜け出しが勝ち筋。
信頼度
D
波乱含み
軸馬不在の混戦模様。重馬場への対応と緩めのペースで折り合いも重要。
予想本文 

~ 雨中の電撃戦 ~
 ただでさえ出たとこ勝負で難しいスプリント戦。比較的有力馬ですんなりと決まる傾向のある高松宮記念だが、馬場が荒れると別。混戦模様でこれといって抜けた馬もいない電撃戦。当日の雨予報にさらなる不安な空気が漂う。

 なかなかの混戦メンバーだが、前走でしっかり答えを出したナムラクレアを信用したい。休養明けの前走はもう一つの雰囲気の中、激戦をねじ伏せる非常に強い内容。それだけに反動も心配されたが、順当に上積みを感じる追い切りを見せた。4歳牝馬だけに調整も難しいところがあるが、スプリント戦であればまず信用してもよさそうだ。

 トウシンマカオも魅力あふれる一頭。NHKマイルCを逃げて敗戦後、スプリント戦へと矛先を変え、末脚を活かした競馬っぷりでここまで安定した成績を残した。前走は上位と離れた4着となったが、余裕残しの仕上がりで無理をしなかった印象。やや外目の枠だが、大外続きだったこの馬には少しでも内は歓迎のはず。鮫島騎手のG1初制覇の光景もかなり現実味を帯びてきた。

 昨年で重馬場での対応力も示したが、できれば良馬場で挑みたかったメイケイエール。純スプリンターとして、その能力は常に高く評価されていながらも、どうもG1で噛み合わず、人気に応えることができてない。昨年のこのレースは外枠が響き、秋のスプリンターズSはそもそも中山が合わないよう。それでも、今回と同条件の舞台の3走前のレコード勝ちはやはり圧巻。良枠を引いた「今度こそ!」の想いはやはり強い。

 ウインマーベルは仕上がり不足の上、59キロを背負い、出負けした前走は度外視できる敗戦。それ以外のスプリント戦はG1も含め、9戦すべて3着以内の抜群の安定感を誇る。前走でひと叩きされて、今回は体勢十分。本来は上位評価していいところだが、やはり大外枠は気になる。コーナーをどうさばくかで結果に大きく影響しそうで、ややリスキーな面を嫌った。

 昨年このレース僅差2着のロータスランド。その後、振るわない成績が続いたが、前走は復調を告げる3着。後方から追い込んだもので、今回も同じ戦法とは限らぬが、少なくとも脚質に幅が出たことは大きい。その柔軟性を武器に昨年以来の1200mに戻って、面白みが増す。

 前走の初重賞を危なげなく押し切り、5連勝のかかるアグリをこの評価は少々過小すぎる気もするが、おそらく今回はハナに立たされる。1400m専科で、スプリント戦で目標とされる展開に少々不安を覚え、押さえまでの評価に留めた。

  一昨年のスプリンターズSの覇者、ピクシーナイト。ここは1年以上ものブランクがあるが、一応の臨戦態勢は整っているように見えた。今回の混戦メンバーなら、地力的に何とかしてしまう可能性もあり、中京巧者でもある。

 穴狙いではウォーターナビレラはどうか。桜花賞以降、2桁着順が続いているが、自身初となるスプリント戦への挑戦。本命に据えたナムラクレアには桜花賞で先着。別路線を歩んだこの馬もあるいはスプリント適性を見せるやもしれない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

15=14
→05,18,08,12,11,02
(36点)

15=05
→05,18,08,12,11,02
(36点)
やはりシルクロードS組が舞台が同条件の中京1200mだけに、安心感がある。そのレースを不安がありながらも完勝してみせたナムラクレアを引き続き、素直に信頼。以下もトウシンマカオ、ウインマーベルが続きそうだが、ぶっつけの実績馬メイケイエールがここに割って入るか。この4頭の取捨は迷うところだが、ナムラクレアから、トウシンマカオ、メイケイエールの2頭軸3連単マルチで臨みたい。
2023/2/19 4歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    東京
  • ダート
    1600m
    左回り

  • 見込み
スタートの斜めの芝コースが大きな特徴。芝適性があれば外枠有利。前半ラップは35秒台が通常で比較的早めに流れる。最後の直線も広くて長く、ダート戦では唯一といっていい差し馬でも勝負になるコース形態。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   ジャスパープリンス 牡8 58.0 田中勝
1 02 シャールズスパイト 牡6 58.0 モレイラ
2 03   ケンシンコウ 牡6 58.0 バシュロ
2 04 ドライスタウト 牡4 58.0 戸崎圭
3 05   オーヴェルニュ 牡7 58.0 福永
3 06 メイショウハリオ 牡6 58.0 浜中
4 07 レモンポップ 牡5 58.0 坂井
4 08   アドマイヤルプス セ6 58.0 内田博
5 09   ショウナンナデシコ 牝6 56.0 横山武
5 10 テイエムサウスダン 牡6 58.0 ルメール
6 11 ソリストサンダー 牡8 58.0 菅原明
6 12   セキフウ 牡4 58.0 Mデムーロ
7 13 スピーディキック 牝4 56.0 御神本
7 14   ヘリオス セ7 58.0 武豊
8 15 レッドルゼル 牡7 58.0 川田
8 16   ケイアイターコイズ 牡7 58.0 横山和
*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり
予想ペース
M
ミドル
14の単騎逃げとはいかず、それなりに先行勢も前に。先行押し切り情勢も、後続勢にも出番はありそう。
信頼度
C
波乱含み
上位時陣の地力は確か。だが、舞台代わりによる波乱要素には警戒が必要。
予想本文 

~ 未練はファンにあり ~
 まだ早いという声が聞こえる中、騎手引退と調教師転身を決めた福永祐一がついに鞭を置く。プリモディーネの桜花賞は今でも色褪せず、キングヘイロー、シーザリオ、エピファネイア、ワグネリアン…そして3冠馬コントレイル。数々の名馬が彼とともに歴史に残り、感慨深いものがある。国内最後となるが、まだサウジアラビアでの騎乗が残っている。奇しくもこのレースの昨年度覇者カフェファラオ、チャンピオンズC馬ジュンライトボルトのダート王者も同行。王者不在となったこのレースは、最後のひと花のチャンスもあながち…な情勢となった。

 ドライスタウトは敗れた前走の内容が秀逸だった。コーナーで包まれたことが結果的に脚が貯まることになり、届きはしなかったが力強い伸びを見せた。ここで無理をしなかったことと、ゆとりあるローテで、かなりいい状態で東京マイルに挑めそうだが、マイルは川崎の2歳G1のみの実績しかなく、そのキャリアの点では不安は残る。ただ、伸びしろの見込める高い素質があり、いきなりの中央G1の舞台でも、勝利を期待してもよさそうだ。

 比較的、短距離色の濃いメンバーだけに、中距離実績豊富なメイショウハリオにとっては大きな強みになりそう。大きなコーナーが一つだけの中央の舞台も、この馬には競馬がしやすい。しっかりとした末脚があるので、いくら先行有利傾向があるレースであっても、長い東京の直線を利して差し込んでくれそう。1着争いとなると疑問符もつくが、複勝圏内には食い込んでくれそうだ。

 全戦2着以下なし、東京コースも8戦7勝2着1回と、戦績的には群を抜くレモンポップ。この馬の取捨が今回難しいところ。1400mの圧勝ぶりに対し、マイルでは苦しいところみせているが、武蔵野Sでの内容をみれば、所詮あら探しのレベル。先行脚質でどうしても目標にされがちなところはあるが、近年のこのレースはこのタイプが押し切る例が多い、そういう意味では相当の堅軸候補ではあるのだが、前走が激闘だっただけに、タイトなローテでの消耗が気になる。実力的には圧勝の可能性もあるが、1番人気を考慮すれば、一歩引いた評価が妥当か。

 2年連続で人気を裏切ったレッドルゼルも随分惑わせてくれる。マイルは長いと見る向きもあるが、歳を重ねた今なら、ゆるい流れにも対応できそうだ。そもそも過去2年のこのレースは敗れたとはいえ、いずれも明確な展開要因があり、言い訳が効くもの。もう7歳馬だが、今回のメンバー相手なら、2度あることは…よりも、3度めの正直がありそうに思える

 近2走の成績がひどいが、それだけにいきなりの復調の目も残るテイエムサウスダン。どこまで立て直せるかが鍵となるが、前年2着時の状態を取り戻せば、昨年より弱体化していると思える今年のメンバー相手で一発も…。

 中央の舞台ではちょっと荷が重い気もする地方牝馬のスピーディーキック。ただ、地方では負け知らずの勢いは怖い。前走も完勝で東京の舞台でどんな競馬をするか、楽しみの持てる1頭。

 8歳馬ながらまだ衰えの感じないソリストサンダー。昨年はこのレース4着と好走し、ドバイでも善戦。高齢馬だけに休養明けはマイナス材料だが、実績的にはあなどれない。

 正直わからない海外参戦馬のシャールズスパイトだが、米国での実績はなかなかのもの。日本だとダートより芝向きな感もあるが、モレイラ騎手が鞍上だけに、無視もできない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

04=06
→07,15,10,13,11,02
(36点)

04=07
→06,15,10,13,11,02
(36点)
レモンポップの強さは認めつつも、ここでモロさを露呈する可能性もあり、ここは逆らってみる。ならば…となると、やはりドライスタウトの前走で見せた末脚が脳裏から離れない。実績としてはまだ足りないが、ここは将来性に期待して軸とする。相手は堅実に上位に顔を出してくれそうなメイショウハリオ。あとやはり地力的にはレモンポップは外せない。この2頭を相手に3連単マルチながし。正直、格下馬は出番はなさそうで、流す相手は限定してもよさそう。
2022/12/28 2歳オープン 馬齢 指定 国際
施行コース
  • 11R
    中山 A
  • 芝2000m
    内・右回り

  • 見込み
スタートとゴール前の2度の坂越えがあるタフなコース。スローペースになりやすく、内回りゆえ多数頭なら差し馬は捌くのに苦労することもあり、器用さと力のある先行馬が圧倒的に有利。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 ファントムシーフ 牡2 55.0 福永
1 02 ハーツコンチェルト 牡2 55.0 松山
2 03 シーウィザード 牡2 55.0 浜中
2 04   セレンディピティ 牡2 55.0 武豊
3 05   フェイト 牡2 55.0 坂井
3 06   グリューネグリーン 牡2 55.0 Mデムーロ
4 07   ボーンイングランデ 牡2 55.0 斎藤
4 08   トップナイフ 牡2 55.0 横山典
5 09 セブンマジシャン 牡2 55.0 Cデムーロ
5 10 ガストリック 牡2 55.0 三浦
6 11   ドゥラエレーデ 牡2 55.0 ムルザバエ
6 12   モンドプリューム 牡2 55.0 横山和
7 13   ヴェルテンベルク 牡2 55.0 横山武
7 14 ジェイパームス 牡2 55.0 イーガン
7 15 キングズレイン 牡2 55.0 ルメール
8 16   スカパラダイス 牡2 55.0 今村
8 17   ジュンツバメガエシ 牡2 55.0 石川
8 18 ミッキーカプチーノ 牡2 55.0 戸崎圭
*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり
予想ペース
MS
ミドルスロー
若駒の暴走がなければ、緩めのミドルペース。内の先行馬に利がありそう。
信頼度
D
混戦
実績少ない2歳戦の上、今年はさらに輪をかけて横一線状態。ここで一気に飛躍する馬の台頭もありえる。
予想本文 

~ 有馬の余韻の中で ~
 まだ有馬記念が終わったばかりで間髪置かずに次のG1。そして中央では今年締めくくりの最後のG1となる。予想をたてづらく、なかなか今年の負けを一気に取り返すような大勝負を打ちづらい2歳戦。だが、これは先の朝日杯FSと並び、来年のクラシックへとつながる大事なレース。無茶はしない程度に、かつ見落としのないように、注力したい。

 まだこの時期の走破タイムにあまり意味がないとは言え、前走でミッキーカプチーノが残したタイムはここでも勝利できるレベルのもの。2戦2勝はいずれも2000mで、中山も経験済み。新馬戦で負かしたグリューネグリーンはその後2連勝と出世。今回はローテが詰まるが、現状の追い切りはどう見ても調子が良さそう。問題は大外枠だが、逆にその分人気が落ちるのであれば、ここは軸に据えて、紐穴狙いに徹した方がよさそうだ。

 キングズレインはまだ馬体も緩く、これからの馬という印象の方が強いが、その将来性に期待したい。今の時点で好走できるなら先は相当明るい。追い切りでは豪快な姿を披露しており、比較的前目で競馬できるのも好感。中山への舞台変わりが多少気になるが、おそらく影響はそれほどないと見る。中6週のローテも余裕がある。

 出遅れがあったことを踏まえれば、ハーツコンチェルトの前走は十分その地力の高さを見せたと言っていい内容。もっとも東京コースだっただけに、何とかしてほしいところもあったが、小差の敗戦なら許容範囲。このレースは無敗馬に人気が集まりがちなだけに、この敗戦は馬券的には旨味も増したとも言える。今回は前走以上の状態で臨め、発馬五分なら勝ち負けを意識。

 ファントムシーフは無敗馬であることと、鞍上人気もあって、やや人気先行の感がある。ただ、それでもそれだけの根拠には満ちており、前走、野路菊Sの快勝っぷりは見事。先行しながら上がり最速で2馬身差の楽勝。相手にトップナイフやスカパラダイスが含まれており、その素質の高さは十分伺える。人気でも無視できぬ有力馬の一角。

 前走の今回と同条件にて勝利したシーウィザード。2.04.4のタイムはかなり遅いタイムではあるが、これまでと違って、道中しっかり折り合いがつき、最後に早い脚を繰り出しての勝利。クビ差の着差以上に内容があるもの。多数頭で馬群に揉まれた場合の懸念は残るが、配当的にも旨味が高く、ここは狙い目。

 ジェイパームスは、昨年のこのレースの勝ち馬キラーアビリティの半弟。父がディープインパクトから、ハーツクライ系のジャスタウェイに代わり、血統的にはより中山向きの印象も。1勝馬でタイムも平凡ながら、その勝ちっぷりがよく、ここで化けそうな雰囲気がある。

 黄菊賞からという別路線組の無敗馬、セブンマジシャンも底が知れない。中山、阪神の中間距離で余裕のある勝ち方で、重馬場もこなるパワー型。近親にクロノジェネシスがおり、強いて言えば追い切りが地味に映ったが、特にこれといった死角が見つからない。

 東京スポーツ杯2歳Sはの覇者、ガストリックは東京向きな脚質だけに、中山への対応力次第。ただ、接戦を制した前走内容は評価すべきで、新馬戦から大きな成長を見せた。ここでさらに上積みがあるようなら、期待感も増す。1ハロン伸びる距離も血統的には歓迎。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

18=15
→02,01,03,14,09,10
(36点)

18=02
→15,01,03,14,09,10
(36点)
中距離に自信のありそうな、なかなか粒ぞろいのメンバー構成。その実力差も測りにくく、かなりの混戦模様。どの馬が来ても不思議はないが、しっかりと実績を出したミッキーカプチーノは信頼したい。大外枠だけに怖さがあるが、これまで通りに走ってくれれば、上位入選は濃厚だろう。この馬の頭軸の3連複マルチが妥当なところだが、ここはオーラス、中距離で安定した力を発揮できそうなキングズレインとハーツコンチェルトを相手の3連単マルチながしの馬券で勝負。ヒモもできるだけ手広く。
2022/12/25 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    中山 A
  • 芝2500m
    内・右回り

  • 見込み
スタートはいきなりコーナーからで、内回りのコーナー6回、直線短く、急坂があるという、G1レースの中ではもっともトリッキーなコース設定。外枠不利は言うまでもなく、内枠の先行馬が有利。ただ、1番人気の信頼感は意外に高い傾向がある。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   アカイイト 牝5 55.0 幸英明
1 02   イズジョーノキセキ 牝5 55.0 岩田康誠
2 03 ボルドグフーシュ 牡3 55.0 福永祐一
2 04   アリストテレス 牡5 57.0 武豊
3 05 ジェラルディーナ 牝4 55.0 C.デムーロ
3 06 ヴェラアズール 牡5 57.0 松山弘平
4 07   エフフォーリア 牡4 57.0 横山武史
4 08   ウインマイティー 牝5 55.0 和田竜二
5 09 イクイノックス 牡3 55.0 C.ルメール
5 10 ジャスティンパレス 牡3 55.0 T.マーカンド
6 11   ラストドラフト 牡6 57.0 三浦皇成
6 12   ポタジェ 牡5 57.0 吉田隼人
7 13 タイトルホルダー 牡4 57.0 横山和生
7 14   ボッケリーニ 牡6 57.0 浜中俊
8 15   ブレークアップ 牡4 57.0 戸崎圭太
8 16 ディープボンド 牡5 57.0 川田将雅
*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり
予想ペース
S
スロー

13のハナは明白で、この馬がペースをコントロールする。力のある馬だけに、他馬が楽逃げさせるとも思えず、ある程度ペースは早くなる可能性も秘める。

信頼度
B
上位拮抗
好メンバーが揃い、上位陣の地力強力。多少の穴馬余地はあるものの、概ね上位決着が濃厚。
予想本文 

~ 失われた幸福感 ~
 昨年のこのレースの覇者はエフフォーリア。このレースを制した時には、まさかこれほどの失速があろうとは思いもしなかった。まだデアリングタクトは踏ん張っているが、エピファネイア産駒の早熟説を囁かれる一翼を担ってしまった。とはいえ、敗れたのはたかが春の2戦。舞台は「復活の有馬記念」。時間をかけてじっくりと立て直しを図った。まだ負けていない中山で望みをかけるが、さて、今年は誰が制するか…。

 東京コースでこその馬たが、絶好枠を引いたイクイノックスが中山でも差し切れると見る。天皇賞・秋から有馬記念を制した馬は非常に少なく、それは両レースの性質の違いを如実に物語っている。しかし、3歳馬がこのローテをとることは極めて稀なケースにも関わらず、昨年エフフォーリアが成し遂げたというデータは心強い。切れ味には自身があるので、逃げる古馬の総大将、タイトルホルダーを捉えるのみ。とにかく注意すべきは4コーナーの回り方。大外回しではおそらく届かない。他馬の間隙を縫って真ん中あたりを割ってくる必要があるが、そこは鞍上に託すとしよう。

 ボルドグフーシュの菊花賞での頑張りはお見事だった。改めてその残した足跡は堅実そのもの。ほとんどのレースで上がりタイムはメンバー最速を記録している。ただ、ここはなんといっても有馬記念。中山内回りを追い込み一手では届きづらく、相手にもG1馬がズラリ。逃げるタイトルホルダーを、各馬が一斉に追いかけて仕掛けを早めれば、あるいは漁夫の利も…というところ。しかし、ここで最後の有馬記念となる福永騎手を配してきた。その分の人気が余計ではあるのだが、陣営の意気込みに応え、大記録に賭ける名手がうまくレースをコントロールすることに期待したい。

 失意の凱旋門賞からの復帰戦となるタイトルホルダー。それでもこのメンバーでは大将格といえよう。が、生憎、この舞台でかなりの不利とされる外枠を引いてしまった。幸いなことに他に逃げ馬がおらず、この馬はスタートダッシュも効くので、スタート後、ハナを叩いて内は楽にとれそうだ。昨年も同じような展開で5着には敗れているが、今回以上の大外枠で、パンサラッサもいたので、昨年よりは条件はいい。ただ、ミエミエの単騎逃げだけに目標にされることは間違いなく、スローに落として脚を貯めるタイプでもないので、差し馬台頭を自ら促す展開を作ることになる。それでも粘れる事がこの馬の素晴らしさでもあるので、やはり主力級であるには違いない。

 エイシンフラッシュ産駒ということもあり、本命馬と同じく、東京向きと思わえるヴェラアズール。鞍上の手替わりが多少気になるが、人気的には旨味が増すかもしれない。その切れる脚が、ごちゃつく中山で発揮できるかという点がポイントになるが、理想的な枠順を引くことができた。馬群を割る器用さとなると、やや不安もあるが、本格化を迎える今の勢いは決して無視できない。

 菊花賞の好走で、珍しいパターンで再び世代の有力ホースに返り咲いたジャスティンパレス。まだまだここから成長の余地を十分残し、マーカンド騎手の手替わりで新味も期待できる。ボルドグフーシュを上位評価したように、今回、3歳、菊花賞組は旨味がある。年長馬が相手でも、引け目を感じるほどの差はない。

 勢いならばジェラルディーナが怖い。とにかく今の状態が絶好調。母もこのレースを制した超良血馬がいよいよ本格化となれば、そのまま3連勝も十分にありえる。父モーリスはマイラー色が濃い戦績だが、スクリーンヒーロー、グラスワンダーの系統だけにこのくらいの距離はこなせる背景にはあり、折り合いもつくので、自身最長距離も問題はなさそう。

 ディープボンドは当初は強めに狙いたかった馬だったのだが、悪夢の大外枠。行き足のないこの馬にとってはたいへん厳しい戦いとなる。切れる脚がない分、しぶとさはある。その点を活かし、3コーナーから外に振られず、まくり上げることができれば、あるいは…といったところか。少なくともタイトルホルダーには海外も含め、完敗続きなだけに、相手よりも悪条件となれば、思い切った戦法も必要になってくるだろう。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

09=03
→13,06,10,05,16
(30点)

09=13
→03,06,10,05,16
(30点)
狙ってみたい穴馬が軒並み外枠になり、内目の上位人気馬で決着しそうなムード。とはいえ、中山2500mは展開の影響が大きく、波乱要素は内在。鍵はやはりタイトルホルダーが握る。この馬の持ち味はスタミナ勝負に持ち込んで、なし崩し的に後続馬の脚を貯めさせない逃げを打ってくる。それを各馬がどう攻めるか。できれば他馬に突かせて、自身は脚を貯める戦法が理想だが、それができそうとなると、鞍上含め、イクイノックスに分があると見る。そして、力量的には一歩譲るが、人気的、脚質的に盲点となるボルドグフーシュの追い込み。ここに賭けてみたい。馬券はイクイノックスを軸に、相手をボルドグフーシュ、そして、すんなりタイトルホルダーのケースの3連単2頭軸マルチながし。
2022/12/18 2歳オープン 馬齢 指定 国際
施行コース
  • 11R
    阪神 B
  • 芝1600m
    外・右回り
  • 稍重
    見込み
スタートもゴール前も十分な長さの直線で、外枠からの差しがセオリー。ただ、ゆったりと仕掛けられるが故に短距離戦ながらスローになりやすく、一概に先行馬が不利とも言えない。基本的は有利不利が少ない地力勝負。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   キョウエイブリッサ 牡2 55.0 川須
1 02 ドルチェモア 牡2 55.0 坂井
2 03 オールパルフェ 牡2 55.0 大野
2 04   ドンデンガエシ 牡2 55.0 横山典
3 05   バグラダス 牡2 55.0 吉田隼
3 06   ミシェラドラータ 牡2 55.0 酒井
4 07 オオバンブルマイ 牡2 55.0 ルメール
4 08   グラニット 牡2 55.0 松山
5 09   ニシノベストワン 牡2 55.0 藤岡佑
5 10   ウメムスビ 牡2 55.0 角田河
6 11 ティニア 牡2 55.0 福永
6 12 ダノンタッチダウン 牡2 55.0 川田
7 13 スズカダブル 牡2 55.0 鮫島駿
7 14 レイベリング 牡2 55.0 横山武
8 15   フロムダスク 牡2 55.0 武豊
8 16 コーパスクリスティ 牡2 55.0 イーガン
8 17   エンファサイズ 牡2 55.0 藤岡康
*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり
予想ペース
H
ハイ
大逃げの08に加え、つつく先行勢も揃った。位置取り争い激しく、相応の早い流れが濃厚。
信頼度
C
混戦
雨上がりでやや渋味の残る馬場。展開も読みにくく、波乱含み。
予想本文 

~ 復権する朝日杯FS ~
 別途、中距離のホープルフルSができたことで、レースとしての価値が薄まりつつあった当レースだが、ドウデュース、セリフォス、ダノンスコーピオン、ジオグリフと後のG1馬が4頭も揃っていた昨年で大きく見直された。昨年に比べるとやや小粒な印象を受けるメンバー構成だが、来年には評価は大きく変わっているかもしれない。

 ダノン、川田騎手、2歳G1とくれば、もうお決まりのパターンになってきた。ダノンザキッドの半弟、ダノンタッチダウンがいかにもな本命。ここ2戦でみせた上がりメンバー最速の末脚は、やはり阪神外回りコースだと頼もしい。ただ確実に差し込んでくる信頼度は高いが、外差し一辺倒でも前走のように、簡単には勝ちきれない。その意味では前走敗戦の糧は大きいはずで、今回は逃げ馬が揃い、ある程度のハイペースが予想される点も救い。大型馬でムラもあり、完成度という点で現時点ではまだまだ物足りないが、纏うスケール感はこのメンバーでは群を抜く。奇しくも当日は学生アメフトの甲子園ボウル。少しだけ験担ぎもしておこう。

 一方、ドルチェモアは本命馬に比べ、完成度高く、隙がない印象。母は桜花賞馬で、父からは持続力ある底力を受け継ぎ、大舞台にも臆しない。大逃げを打ったグラニッドを慌てることなく、捉えきった前走は高く評価したい。33.4の最速の上がりを繰り出し、走破タイムも優秀なもの。右回りや輸送も経験済み。迫力という点で本命馬に一歩譲ったものの、今回乗り替わりとなった鞍上が従来の持ち味をいかんなく発揮させれば、ここは好勝負必至の舞台だろう。

 今の荒れ果てた阪神の馬場を考えれば、やはりバゴ産駒のスズカダブルは気になる存在。ここ2戦、1800mで逃げ潰れているものの、大きくは負けておらず、それなりに粘りを見せている。そして、ここで1ハロン短縮の適距離に戻り、前に馬を置いて、早い流れで折り合いながら競馬ができるとなれば、穴っぽい匂いも漂ってくる。確かに一気の相手強化にはなるが、少しここは注目して見てみたい。

 引退控える福永ジョッキーを背に、堅実駆けをみせる素質馬ティニア。マイルは未経験も、早い仕上がりをみせるフランケル産駒で、走った2戦はいずれも3ハロンメンバー最速。本格化はまだ先のようだが、持てるセンスは良く、鞍上の意のままに動く操縦性もよさそう。多数頭と、1ハロン延長がどう出るかという懸念は残るものの、人気を踏まえれば旨味ある一頭。

 レイベリングは1勝馬ながら、東京マイルの新馬戦の勝ちっぷりが素晴らしい。上がり最速を記録し、3馬身以上の着差をつける快勝。人気が薄いようなら、是非狙いたい一頭だったのだが、そう甘くはなく、大物の噂はあっという間に広がり、かなりの人気になってしまった。そうなると、逆に手を出しづらく、1勝馬でまだ早い時計も記録していない以上、少し割り引かざるを得なかった。ただ、持てる素質はかなり高いのは間違いなく、あっさりがあっても驚けない。

 一発秘める2戦2勝馬コーパスクリスティ。エピファネイア産駒らしく乗り難しい面を抱えるが、そこを新コンビのイーガン騎手がどう御していくかがポイントになりそう。気性的な面で1ハロンの延長は気にはなるが、血統的には問題なくこなせそう。比較的、展開面では融通が効き、決め手も持っているので、ここは警戒が必要。

 オールパルフェは前走で本命馬を完封する逃げ切り勝ち。今回、同型馬が多いため、評価は下げたが、高いレベルの完成度を誇っている。必ずしも逃げる必要はなく、控える競馬もできるという陣営の弁。すでに同条件で重賞制覇している点にも敬意を払いたい。

 気性に勝るタイプで、この1ハロン延長は必ずしも歓迎とはいえないオオバンブルマイではあるが、追い切りでの動きがいい。線の細い馬ゆえにできればプラス体重での出走が望ましく、それが叶ったのであれば、その成長分は期待してもよさそう。当代一の鞍上を得た点も大きい。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

12=02
→13,11,14,16,03,07
(36点)

人気の2頭ではあるが、末脚強力なダノンタッチダウンと、どんな展開でも対応できそうな高い完成度を誇るドルチェモアは頭一つ抜けている印象。人気を考えれば、この2頭を買うのであれば3連単マルチのみで勝負せざるを得ない。ただ、ここはまだ実績乏しい2歳戦。それだけにどの馬も可能性を秘めており、ヒモは手広く押さえておきたい。
2022/12/11 2歳牝馬オープン 馬齢 指定 国際
施行コース
  • 11R
    阪神 B
  • 芝1600m
    外・右回り

  • 見込み
スタートもゴール前も十分な長さの直線で、外枠からの差しがセオリー。ただ、ゆったりと仕掛けられるが故に短距離戦ながらスローになりやすく、一概に先行馬が不利とも言えない。基本的は有利不利が少ない地力勝負。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 サンティーテソーロ 牝2 54.0 横山和
1 02   キタウイング 牝2 54.0 和田竜
2 03 シンリョクカ 牝2 54.0 木幡初
2 04   アロマデローサ 牝2 54.0 イーガン
3 05 モリアーナ 牝2 54.0 武藤
3 06   ミスヨコハマ 牝2 54.0 Mデムーロ
4 07   ハウピア 牝2 54.0 菱田
4 08   エイムインライフ 牝2 54.0 酒井
5 09 リバティアイランド 牝2 54.0 川田
5 10   ミシシッピテソーロ 牝2 54.0
6 11   イティネラートル 牝2 54.0 岩田望
6 12   リバーラ 牝2 54.0 石橋脩
7 13   ドゥアイズ 牝2 54.0 吉田隼
7 14 ブトンドール 牝2 54.0 鮫島駿
7 15   ムーンプローブ 牝2 54.0 松山
8 16   ドゥーラ 牝2 54.0 斎藤
8 17 ウンブライル 牝2 54.0 横山武
8 18 ラヴェル 牝2 54.0 坂井
*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり
予想ペース
MS
ミドルスロー
好枠01の逃げにあまり競りかけたくははい。2歳戦ゆえに、最後の坂を踏まえ、ペースは遅め。
信頼度
C
上位互角
未知の部分の多い2歳戦ではあるが、地力の格差が大きい面もある。人気上位陣の実力はある程度信頼できそう。
予想本文 

~ 31.4の衝撃 ~
 新馬戦の上がり3Fが31.4秒。この数字を叩き出したリバティアイランドはもちろんすごいのではあるが、こんなタイムが出てしまう今の日本競馬に不安も覚えてしまう。単純に馬の能力や、調教、馬場管理技術の向上も多分にあるのだろうが、年々加速する高速競馬のあり様は欧州競馬と異次元の道を進んでいっているようにも思い、喜んでいいのか、嘆くべきなのか、少し複雑な心境にさせてくれる。

 その記録を作ったリバティアイランドではあるが、やはり素直に本命視せざるをえない。1番人気で迎えた前走、アルテミスSでは、外のラヴェルに出し抜かれ完全に仕掛け遅れ。相手の力量を見誤ったともいえよう。それでも最後は猛追するも、あと一歩届かなかった。ただ、脚を余しながら、あそこまで追い詰める末脚はさすが。当時は前哨戦とあって、追い切りから無理しない感じがあった。本番となる今回では、直前追いでもしっかりと乗り込まれ、取りこぼしない万全の体制を整えてきている。ここは本領発揮してくる舞台となりそうだ。

 目移りするメンバーが揃っているが、ウンブライルを相手筆頭に据える。ルメール騎手からの鞍上交代となると、躊躇したくもなるものだが、ここ2戦のレース内容を顧みると、その思いも消し飛んでしまう。兄ステルヴィオも早くから活躍した馬だったが、この馬も現時点で抜きん出たスピードと瞬発力を持っている。このメンバー相手で、外枠となってしまったが、それでも差しきれそうと思えるポテンシャルの高さ。あとは1ハロン伸びた距離がどう影響するかだが、それも杞憂に終わりそう。

 底知れない雰囲気漂うモリアーナも面白そう。新馬戦は東京マイルで3馬身差楽勝。続く札幌1800mもドゥアイズを相手に先行押し切りと、実にセンスのいい競馬っぷり。エピファネイア産駒で早熟度も高いとあれば、現時点の主力格の一角には違いない。初となる阪神マイル戦も、むしろ期待感の方が高く、休養明けでも積極的に狙っていきたい一頭。このレースだけでなく、クラシックに向けても期待できそうで、ここでどんなレースを見せるか、試金石となる。

 前走、アルテミスSをで見事にリバティアイランドを打ち破ったラヴェル。いくら相手がもたついたとは言え、直線あっという間に置き去りにした瞬発力は特筆もので、半姉ナミュールを彷彿させる切れ味をみせた。戦績、血統、脚質と、このレース向きの好条件が揃っているが、いくら阪神外回りとは言え、大外枠を引いてしまった点はやや気にかかる。多少なりとも展開に注文がつくことと、高い人気も考え、少し割り引きをさせてもらった。

 ブトンドールはスプリント色が濃いが、その末脚は脅威。ややガクガクするような、ぎこちない走法ながら、鞍上の追いに一生懸命に応え脚を伸ばす姿は、まだ未完ゆえに伸びしろを感じるレースぶり。溜めれば切れるだけに、要は折り合いひとつ。前回より1ハロン伸びることで、ペースが緩むと持ち味が発揮できなくなる反面、各馬の仕掛け早で混戦となれば、まとめて一閃する魅力にもあふれている。

 札幌組ということで、少々遠慮気味の印となったが、ドゥーラも上位陣と遜色はない実力を秘めていそうだ。新馬戦こそ取りこぼしたが、そこでの上がり3Fは最速。その後は札幌で連勝し、重賞まで順当に制覇。ムチに怯んでよれたり、幼いところも見せていたが、久々の実戦でどこまで解消できているか。阪神の舞台でどのようなレースをみせるか、持てる素質は高いものがあり、成長の状態次第といったところ。

 最内枠を引いたサンティテソーロは、とにかく馬自身のダッシュ力が抜群で、やる気みなぎるタイプ。スタート後はグイグイと引いていきそうで、今回もほぼ間違いなくハナをとるだろう。阪神マイル戦で逃げ切りとなると、相当至難ではあるが、ここ2戦の楽勝での逃げ切り勝ちを見ていると、そのスピードでの押し切りもないとはいえない。

 1戦1勝ながら、そのレースぶりが妙に気になったシンリョクカ。馬場が渋った中でのスローなレース。それゆえ地力のほどはほとんどわからないのだが、しっかりと折り合っていて、その競馬センスはかなり高そうに見えた。サトノダイヤモンド初年度産駒でもあり、どこまでやれるか、1票投じる価値はありそうだ。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連複
軸1頭ながし:

09
→17,05,18,13,16,01,03
(21点)

東京マイルで行われるアルテミスSは左回りとはいえ、広く長い直線での競馬で、やはりこのレースとの連動性は高そう。実際ハイレベルのメンバーが揃っていて、そこで1番強い競馬をしたリバティアイランドはやはり主軸筆頭。それに打ち勝ったラヴェルもそれだけの器と見ているが、今回はこの間に他馬が入り込む余地を探したい。そこに割って入りそうな馬として、ウンブライル、モリアーナを指名したい。3連単を買うなら、リバティからこの2頭を絡めたマルチ馬券。ただ、番手以降は混戦。ただ、ある程度の人気上位馬で決まりそうとみて、リバティアイランドの1頭軸の3連複馬券で勝負した方が無難といえそう。

2022/12/4 3歳オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    中京
  • ダート
    1800m
    左回り

  • 見込み
道中は緩い下りを含めた平坦コースも、ゴール前に急坂。直線も長く底力が問われる。一方でコーナーが4回あり、器用さも要求される。インを回って直線まで我慢することが勝利への理想形。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 グロリアムンディ 牡4 57.0 ムーア
1 02   サンライズホープ 牡5 57.0
2 03   ハピ 牡3 56.0 横山典
2 04   スマッシングハーツ 牡6 57.0 鮫島駿
3 05 ジュンライトボルト 牡5 57.0 石川
3 06   レッドガラン 牡7 57.0 斎藤
4 07   オーヴェルニュ 牡6 57.0 ルメール
4 08   サンライズノヴァ 牡8 57.0 松若
5 09 ノットゥルノ 牡3 56.0 武豊
5 10 クラウンプライド 牡3 56.0 福永
6 11 バーデンヴァイラー 牡4 57.0 レーン
6 12 テーオーケインズ 牡5 57.0 松山
7 13 シャマル 牡4 57.0 川田
7 14 タガノビューティー 牡5 57.0 石橋脩
8 15   サクラアリュール 牡7 57.0 酒井
8 16   レッドソルダード セ4 57.0 丸山
*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり
予想ペース
MS
ミドルスロー
外からかぶせる16に内から先行勢も隙を窺う。 やや前半ラップが早まりがちではあるが、その後は中央舞台も意識され、ペースは緩みそう。
信頼度
B
軸不動
人気でも本命馬には逆らい難い。極端な穴馬も考えづらく、比較的平穏に収まるか。
予想本文 

~ 全日本的なダート競走の体系整備 ~
 一時はジャパンカップダートと銘打っていたこのレースも、思うように海外参戦馬が集まらず、全体としても、今ひとつ盛り上がりに欠けていたダート界。ならばと、いよいよ本腰をいれてきたのか、翌年から地方競馬のNRAとともに、国内ダートGI・JpnI競走が一斉整備される。特に3冠レースをはじめ、3歳馬の路線が充実したことは大きく、今後のダート路線の盛り上がりを期待してもよさそうだ。

 昨年のこのレースを6馬身の差をつけて勝利したテイオーケインズ。海外挑戦は残念な結果も、帰国後、平安Sを快勝。続く帝王賞での若干不可解な敗戦があったが、大井で先行した中、他馬に絡まれ、リズムを崩したか。盛岡での前走ではしっかり巻き返し、貫禄をみせつける勝利を経て、昨年よりもいい状態でここに臨めた。未対戦の新興勢力が多いとは言え、広い中央の舞台、それも得意の中京で、このメンバー相手なら不覚はとれない。

 相手も人気馬となるが、内枠引いたグロリアムンディ。重馬場期待で出場した宝塚記念は思うようにいかず、その後のダメージが残って長期休養を余儀なくされたが、ここへ向けて入念に乗り込み、準備は万端。ダート転戦後の快進撃と、ムーア騎手を配したことで主役を喰う可能性も十分。すでに中京1800mで実績があることも頼もしく、初重賞でオメガパフュームに渡り合った地力の高さも信頼に足るもの。

 リーチザクラウン産駒の3歳馬、クラウンプライドは早くから頭角を現し、いきなり海外に挑んで、UAEダービーを制してしまった。さらに米国に渡り、ケンタッキーダービーに挑戦。結果は残せなかったが、国内に戻ったあとは、重賞、G1を連続2着。前走では王者テイオーケインズに完敗したとはいえ、3歳馬としては破格の実績。海外競馬を経験している精神的タフさも備え、今回は前に行く馬もいるので、競馬もしやすそう。

 ダート転戦後、2、1、1着で重賞制覇を果たしたジュンライトボルトは、やはり勢いを感じる。初ダート戦の2着は落鉄があり、前走のシリウスSは、かなりのハイレベルなメンバーが揃っていた中での勝利。実質、ダートではまだ底を見せておらず、瞬発力勝負になると分が悪そうだが、このメンバー相手でも、これまでと同様の結果を残す可能性は十分にある。

 短距離主体で初の1800mとなるシャマルだが、1ハロンづつ距離を伸ばして、しっかりと結果が伴っており、前走のG1南部杯での差もごくわずか。血統的にも中距離レンジもこなせるはずで、それならば、充実一途な状態の今は期待感の方が大きい。ただ、近走は地方転戦が多く、中京コースにも実績がないので、その点はやや不安材料でもある。

 今年のジャパンDダービー覇者の3歳馬、ノットゥルノ。古馬との対戦となった前走では、少々期待外れな内容ではあったが、ぞれだけではまだ見限れない。中京コースで一変の可能性もあり、久々を叩いた上積みも見込めそう。

 少し、ヒモ穴狙いの面も否めないが、ブリンカー装着で一変を期待してバーデンヴァイラー。キョウエイマーチ産駒の母にドゥラメンテ。大舞台に臆しない配合で、時々の大ポカが融通の効かない気性によるものなら、馬具矯正効果と鞍上の力で、変わり身もあるかも。

 タガノビューティーも人気薄ゆえに抑えておきたい。オープン、重賞レースで常に安定して上位に入ってくる堅実な末脚は、外差しに徹してくるとやはり怖い。G1のペースで混戦になれば上位食い込みもありそう。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

12=01
→10,05,13,09,11,14
(36点)

12=10
→01,05,13,09,11,14
(36点)
このレースは例年、すでに他のG1で連対を果たしているような実績馬同士で決着しがちなレースだが、今年は魅力ある路線変更馬やキャリア浅い3歳馬が多い。それだけに昨年圧勝のテーオーケインズの格は重く、ひとまずはこの馬を巡っての戦いになる。もちろん絶対はないが、連軸としては不動の存在だろう。相手馬に悩むところではあるが、この本命馬を打ち負かす可能性を秘めた馬として、グロリアムンディ、クラウンプライドを指名した。本命馬からこの2頭の軸で3連単マルチながしで勝負したい。
2022/11/27 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    東京 C
  • 芝2400m
    左回り

  • 見込み
スピード、スタミナの総合力を問われるコース設定。やや内枠有利も、基本的にはフロックのない地力勝負となる。スタンド前スタートで折り合いも重要。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   シムカミル 牡3 55.0 ブノワ
1 02   オネスト 牡3 55.0 ルメール
2 03 ヴェルトライゼンデ 牡5 57.0 レーン
2 04   トラストケンシン 牡7 57.0 丸田
3 05   グランドグローリー 牝6 55.0 ギュイヨン
3 06 ヴェラアズール 牡5 57.0 ムーア
4 07   テュネス 牡3 55.0 ムルザバエ
4 08 デアリングタクト 牝5 55.0 マーカンド
5 09   ユニコーンライオン 牡6 57.0 国分優
5 10 ハーツイストワール 牡6 57.0 武豊
6 11   カラテ 牡6 57.0 菅原明
6 12   シャドウディーヴァ 牝6 55.0 松山
7 13 テーオーロイヤル 牡4 57.0 菱田
7 14 ダノンベルーガ 牡3 55.0 川田
7 15 シャフリヤール 牡4 57.0 Cデムーロ
8 16   リッジマン 牡9 57.0 石川
8 17   ユーバーレーベン 牝4 55.0 Mデムーロ
8 18 ボッケリーニ 牡6 57.0 浜中
*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり
予想ペース
S
スロー
09の単騎逃げ濃厚。例年通りスローな流れで、5番手までのいわゆるダービーポジションをとった馬に利がありそう。
信頼度
C
波乱含み
信頼の置ける確たる本命馬は不在。未知の外国馬も参戦し、波乱要素内在。
予想本文 

~ 天皇賞・秋 敗者復活戦? ~
 凱旋門賞馬アルピニスタをはじめ、海外組の回避馬が続出。加えて日本馬もドゥデュース、イクイノックスら多くのG1ホースが揃って有馬記念へと矛先を変え、ジャパンカップは空洞化してしまった。勝ち馬が抜けた天皇賞・秋の再戦ムードも漂うが、それでも海外参戦馬がそれなりにいてくれるおかげで、ジャパンカップとしての体裁は保つことができたと言えよう。

 今年、今一つ勝ちきれないメンバーが揃ったが、やはり勢いのある3歳世代からダノンベルーガが筆頭を務めよう。クラシックを含むG1 3連戦を一歩届かない結果に終わってはいるが、運のなさもあってのもので、強い3歳世代のトップ級の実力の持ち主。同期の他3歳馬が軒並みG1を奪取していったが、なんとかこの馬もここでG1タイトルを手にしておきたい。休養明けの前走、天皇賞・秋は逃げたパンサラッサを捉えきれずに3着も、猛追してその差はごく僅か。そのひと叩きを経て、さらに斤量が55キロに減って挑むこの舞台は取りこぼせない。ただ、近2走でみせた直線で末一手にかける戦法では苦しく、ここはそれなりに前で競馬してほしいところ。

 G2 4連戦をすべて3着以内にまとめたボッケリーニをここで抜擢したい。前走、ヴェラアズールに敗れたことで人気は控えめだが、2戦全勝のこの舞台はこの馬にはプラスとなるはず。極端な上がりの競馬となれば分が悪そうだが、G1のそこその早い流れでスタミナを要した後での追い比べなら、このメンバー相手でも面白い勝負ができるはず。6歳ながら、まだ成長の見込める晩成型。持ち前のしぶとさで馬券に絡んでくれるようなら、配当的にも旨味がある。大外枠となったが東京2400mならそこまで気にする材料でもない。

 以前はダートを走っていたエイシンフラッシュ産駒のヴェラアズール。しかし、芝に転戦後、躍進を続け、あっという間にこの舞台に上り詰めた。芝ダート兼用タイプというより、もともと脚元不安からダートを使ってきて出世が遅れてきた。その馬が芝解禁でいよいよ本領発揮。い芝のレースは常にメンバー最速という驚異的な末脚を持ち、状態も絶好調。加えて鞍上には世界的名手を迎えることができた。これで人気を集めないはずがなく、当日は1番人気もありそう。その加熱ぶりに少し冷静になりたいのが、まだ早い時計の中での経験がないことと、おそらく予想されるスローの流れで、先行馬も簡単に止まらないであろうこと。もちろん杞憂に終わるかもしれないが、現時点で絶対視までは、少し気が早い点がここにある。

 海外帰りの復帰戦を無難にこなしたシャフリヤール。昨年のこのレースの3着で、ダービー馬。やはり東京コース、それも2400mはベストで、この舞台で大崩れする姿は想像しにくい。ひと叩きされ、身が入った今なら、前走からの前進は必至。海外でも安定した成績を残し、国内でも5着以下なしの堅実さはこの混戦メンバーではやはり頼もしい存在。比較的、前で競馬できる点もこのレース向きの脚質。距離も伸びた方が落ち着いたレースができるだろう。

 ヴェルトライゼンデは前走こそ案外な内容だったが、2走前には先のエリザベス女王杯馬、ジュラルディーナに勝利。当時の鞍上、レーン騎手ともコンビ復活で、意気があがる。ダービー3着の実績があるが、皐月賞、菊花賞では大敗しており、やや当てにならないところもある。ただ、左回りでは安定した成績をしてしており、さらに直線長い東京コースは、よりこの馬の末脚が活きる舞台であるはず。前走からの巻き返しは見込めそうだ。

 デアリングタクトにとって、前走のエリザベス女王杯は気の毒な条件だった。勝ちきれないレースが続くが、条件的に恵まれていないことも事実で、まだ巻き返す余地は残っている。だた、それだけに前走の消耗が余計で、中1週の厳しいローテが今回どうでるか。また、今回、主戦騎手から手替わりしている点も結果がどうでるか、注目したいところ。

 4連勝でダイヤモンドSを制し、続く春の天皇賞でも3着でスタミナ自慢を見せつけたテーオーロイヤル。休養を挟んでの秋2戦は、今一つの結果に終わってしまった。ただ、2走前のオールカマーは外を回った不利があり、前走は前を塞がれ、他馬と接触する不利があった。この2戦を度外視すれば、まだ底割れとは言えず、その戦績は脅威。このメンバー相手なら、時計がかるようならチャンスありそうだ。

 春の天皇賞では大敗も、堅実な末脚をもつハーツイストワール。ここは相当な相手強化とはなるが、東京2400mは3.1.0.1の得意な舞台でもある。鞍上とも好相性で、見劣りする実績を今の充実度とコース相性で相殺を目論む。こちらも時計がかかった混戦になれば、上位に顔を出してくる可能性も。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:
14
→18,06,15,03
(36点)

軸2頭マルチ:

14=18
→06,15,03,08,13,10
(36点)
正直なところ、☆印群は上位馬とは少し差を感じ、◎~△のあたりでの決着の可能性が高いように感じる。その中でも、ややムラがありそうではあるが、55キロの恩恵のある3歳馬、ダノンベルーガを軸に据え、ボッケリーニを相手に高配を狙いたい。馬券はこの2頭からの3連単マルチ馬券と、ダノンベルーガからの1頭軸マルチで△までの4頭を抑えたい。印が回らず、思い切って外国馬をすべて外したが、配当的に旨味があるようなら、多少ケアしておきたい。
2022/11/20 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    阪神 A
  • 芝1600m
    外・右回り
  • 稍重
    見込み
スタートもゴール前も十分な長さの直線で、外枠からの差しがセオリー。ただ、ゆったりと仕掛けられるが故に短距離戦ながらスローになりやすく、一概に先行馬が不利とも言えない。基本的は有利不利が少ない地力勝負。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   マテンロウオリオン 牡3 56.0 横山典
1 02   ウインカーネリアン 牡5 57.0 三浦
2 03   ダノンザキッド 牡4 57.0 北村友
2 04 シュネルマイスター 牡4 57.0 ルメール
3 05 サリオス 牡5 57.0 ムーア
3 06 ソダシ 牝4 55.0 吉田隼
4 07 ジャスティンカフェ 牡4 57.0 福永
4 08   ロータスランド 牝5 55.0 岩田望
5 09 ピースオブエイト 牡3 56.0 Cデムーロ
5 10 セリフォス 牡3 56.0 レーン
6 11 ソウルラッシュ 牡4 57.0 松山
6 12   ホウオウアマゾン 牡4 57.0 坂井
7 13   エアロロノア 牡5 57.0 武豊
7 14   ベステンダンク 牡10 57.0 藤岡佑
8 15 ダノンスコーピオン 牡3 56.0 川田
8 16   ハッピーアワー 牡6 57.0 川又
8 17   ファルコニア 牡5 57.0 池添
*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり
予想ペース
MS
ミドルスロー
今の阪神は7週目で芝が相当荒れている。瞬発力勝負になりがちな舞台だが、パワーも相当に要求される。
信頼度
C
実力伯仲
実力を伴う好メンバーが揃った。高いレベルの勝負が期待できそうだが、当日の天候が心配。
予想本文 

~ 待ち望む京都開催 ~
 3歳馬と古馬、牡馬に牝馬と、各路線のマイル一線級が顔を揃え、どの馬が勝つか興味が尽きない今年のマイルCS。それだけに有利不利のない状態で競ってほしいものだが、生憎、天候が微妙な状態。加えて、今の阪神はかなり芝が傷んでおり、特に内側はかなり厳しい。京都競馬場改修で、阪神開催が続けば仕方のないところだが、2023年3月の京都開催が待ち遠しくもある。

 かなりの強者が揃ったが、それでも本命はシュネルマイスターか。前走はやや驚きのスプリントG1参戦。9着という結果だが、道中こそペースについていけていなかったものの、外枠の不利がありながら、直線ではよく追い上げており、休養明け後の力落ちは感じなかった。当然、適距離では見直されるべきであり、昨年、悪路を通りながらグランアレグリアとともに追い込んだ実績は、ここでは格上といえる立場だろう。問題は、やや内すぎる枠を引き当てたことだが、鞍上が鞍上だけに、そこは任せても良さそうだ。ひと叩きされ、状態も申し分なく、万全の体制で挑戦者を迎え撃つ。

 早くも2番手候補から頭を抱えたが、セリフォスを相手筆頭にしたい。NHKマイルでは、行きたがる気性が先行してしまい、早めに内を突いたものの、やはり最後は外差しに屈してしまった。しかし、続く安田記念では、古馬一線級を相手に、ハイレベルなレース内容の4着。休み明け前走においても、しっかりと3歳マイル王に雪辱を果たしてみせた。ただ、今回は前走より斤量が増えることになる。確実に前走より厳しい戦いを強いられるが、追い切りではラスト11.3の時計を叩き出し、不安を覆すだけの状態の良さを披露している。強力な鞍上も得たことも大きく、阪神マイル戦の方がこの馬には向くであろう点も評価し、より上位に抜擢した。

 その同世代のライバル馬、セリフォスとは前走で1勝2敗となったダノンスコーピオン。ただ、前走では相手の斤量が軽く、ハンデがあった。今回は五分の勝負で、ほとんど差のなかった前走から巻き返す余地は十分。思えば両馬とドゥデュースで決まった朝日杯FSのレベルの高さは、その後の各馬の活躍で頷けるものとなった。正直、力量的には、まだ古馬勢の方が若干上にも感じるが、今回、有力古馬は内枠に寄っているだけに、同馬にはかなりチャンスがあるように思える。昨年のこのレースのように、外差しに徹すれば、内でもがく他馬を出し抜けるのではなかろうか?もちろん前方の先行馬が内を開けるような競馬になると苦しくなるし、決して雨も歓迎ではないので、できれば良馬場で臨みたいところ。

 このメンバーの中では実績的には見劣りするジャスティンカフェ。しかし、重賞未勝利でもG1級の力はあるとみる。また、荒れ馬場や重馬場にも対応できるパワータイプで、距離もマイルがベスト。今回の舞台はうってつけのはず。脚質的に枠も気にならず、外からの直一気の追い込みが可能。特に秋初戦の前走は、G1馬を相手に堂々と渡り合う、さらなる地力強化を感じさせる内容。得意距離、得意コースに舞台を移すのであれば、G1であっても楽しみの方が大きい。

 同様にソウルラッシュも荒れた阪神のマイル戦なら浮上してくる。安田記念では力の差を感じさせる内容だったが、前走ではセリフォス、ダノンスコーピオンらの新鋭3歳馬を相手に同レベルの大接戦を演じてみせた。また、この馬は、同じ阪神マイルが舞台のマイラーズCでの豪快な差し切り勝ちも印象に残っている。ルーラーシップ産駒らしく、重馬場を苦にしない点も雨が降るようなら大きな武器になりそう。

 毎回取捨を悩ませてくれるのがソダシ。最近は完全白毛でなくなり、母ブチコ化していることも話題になったが、成長しても馬体、成績ともに順調で、懸念された早熟性は薄れたといってよさそう。阪神マイルG1 2勝を含み、マイル戦4戦無敗、ダートもこなせるため、今の阪神の荒れ馬場にも順応しそうとあれば、上位人気は必至。それゆえ、逆に強気にはいけなくなるが、この馬には多くの人の愛が注がれており、馬もそれに応えるもの。やはり大舞台では怖い。

 サリオスの前走、毎日王冠の走りは見事なものだった。直線詰まって仕掛けが遅れたが、逆にそれが幸いしたのか、最後にもう一伸びして、他馬を出し抜いた。不調と呼ぶほどではないものの、長らく勝利から遠ざかっていた同馬にとっては、非常に大きな勝利となった。右トモ不安を抱え、短いレース間隔と、右回りの阪神コースには一抹の不安はある。だが、かつて朝日杯FSを勝ったコース。加えて、その時のコンビ復活ともなれば、必然的に意気も上がる。その分、人気を嫌って少し評価を下げてはいるが、もちろん首位争いレベル。

 穴っぽいところでは、底知れぬ3歳馬、ピースオブエイトが面白そうだ。無敗で挑んだダービーは惨憺たる結果に終わったが、その後は立て直しを図り、前走では脚質転換ともいえる後方からの競馬で、強い相手によく伸びてきた。馬場が悪くなっても平気なタイプで、何と言っても魅力ある鞍上も得た。再び力を試される機会となるが、ここで先物買いは悪くない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

04=10
→15,07,11,06,05,09
(36点)

04=15
→10,07,11,06,05,09
(36点)
別路線を選んだシュネルマイスターだが、昨年の実績からも主役を務めると見る。そこに毎日王冠組、富士S組が挑戦するという情勢だが、富士Sの3歳2騎を上位評価としたのは、世代的な力量を意識したものではない。古馬勢の壁も相当に厚く、各馬の実力はかなり拮抗している。それだけに、馬場、展開、天候、鞍上の力量など、他のファクターを重視した。
シュネルマイスターを軸とし、外から差し込んで来そうな馬をからめる戦略。その相手にセリフォス、ダノンスコーピオンを抜擢し、3連単2頭軸マルチながし馬券で勝負したい。ただ、当日の天候次第で馬場が極端に悪化するようなら、3歳の2頭は苦しく、変更する可能性もあることは付け加えておく。
2022/11/13 3歳以上牝馬オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    阪神 A
  • 芝2200m
    内・右回り

  • 見込み

内回りコースというのが最大のポイント。直線短いが急坂がある。本来先行有利なコース形態も、仕掛けが早まりがちで、長い脚を使える差し馬の方が活躍の傾向。

馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   クリノプレミアム 牝5 56.0 武豊
1 02   ローザノワール 牝6 56.0 田中勝
2 03 ピンハイ 牝3 54.0 川田
2 04 デアリングタクト 牝5 56.0 松山
3 05 マジカルラグーン 牝3 54.0 フォーリー
3 06   ホウオウエミーズ 牝5 56.0 丸田
4 07   イズジョーノキセキ 牝5 56.0 ルメール
4 08 アンドヴァラナウト 牝4 56.0 ムーア
5 09 ウインキートス 牝5 56.0 松岡
5 10   スタニングローズ 牝3 54.0 坂井
6 11   ナミュール 牝3 54.0 横山武
6 12   ルビーカサブランカ 牝5 56.0 横山和
7 13 ウインマリリン 牝5 56.0 レーン
7 14   アカイイト 牝5 56.0
7 15   ライラック 牝3 54.0 Mデムーロ
8 16   テルツェット 牝5 56.0 池添
8 17 ウインマイティー 牝5 56.0 和田竜
8 18 ジェラルディーナ 牝4 56.0 Cデムーロ
*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり
予想ペース
M
ミドル
02が内枠で楽に先手。道中は緩やかに流れるも、早い段階から各馬の仕掛けが始まり、ペースは早まる。
信頼度
D
実力伯仲
3歳馬と古馬が入り混じり、各馬横一線。ある程度の割り切りも必要か。
予想本文 

~ その名は残り続け... ~
 英国エリザベス二世女王陛下の崩御後、最初のエリザベス女王杯。奇しくも英国からただ1頭、マジカルラグーンが海外参戦する。かつて、このレースに英国から参戦し、衝撃の強さを見せつけたのがスノーフェアリー。凱旋門賞馬アルピニスタの電撃引退で、ジャパンCで見られなくなっただけに、同じ愛オークス馬には実力を見せつけてほしいもの。

 3歳勢の力量は承知の上で、本命には5歳馬ジェラルディーナを抜擢。ここに来て馬体も気性も著しい成長を見せている。いよいよ良血開花か?と思わせる充実ぶりで、実際にレースでも、結果が結びついている。2走前の小倉記念ではマリアエレーナの激走に屈したが、牡馬混合のオールカマーでは、並ぶ他馬を押しのけ、伸びてくる力強さを見せた。今回は大外枠とはなるが、スタート後直線の長いコースのため、位置取りで大きな不利はなさそうで、ここは1番手評価に推したい。

 比較的、スタミナ不安が伴うメンバーの中で、この距離では全く不安がないといってよいウインマイティ。加えて、重馬場も苦にしないので、当日の雨で馬場が悪化するようなら、さらにチャンスが広がる。早い時計決着は苦手も、2走前はマーメイドSを快勝し、続く前走では牡馬相手のG2を善戦。現状の状態の良さは言わずもがな。その上、舞台適性もあるとなれば、この相手でも期待を持って上位評価してみたい。

 3歳馬の中ではピンハイに期待したい。スタニングローズ、ナミュールには及ばなかったとは言え、桜花賞5着、オークス4着と、世代の中では十分力のあるところを見せた。特にこの馬は末脚がしっかりしており、へこたれずに最後まで伸びてくるところに好感が持てる。賞金不足で秋華賞には出ること叶わなかったが、自己条件をしっかり勝利。激闘をした2頭よりはフレッシュな状態で臨める。血統的にこの距離に不安はあるが、オークスでの実績を背景に、ここは鬱憤を晴らす絶好の舞台。

 今回のメンバーでもっともデキがいいのではないだろうかと思えるウインマリリン。長らく苦しんだ肘(前肢の付け根)の不安が解消。追い切りではド迫力の調教ぶりを披露している。ただ、この馬の場合、馬場が悪くなることは歓迎とはいえず、このレースに実績のない輸送が気になる関東馬でもある。不安要素は抱えるが、名手の腕がそのあたりは補いそう。

 初距離11ハロン戦がどうかは未知ではあるが、案外こちらの方があっているかもしれないアンドヴァラナウド。前走、府中牝馬Sでは、ソダシと壮絶な叩き合い。東京の長い直線で最後は屈したが、少なくともヴィクトリアマイルでの大敗は払拭できる内容ではあった。スター血統ながらG1に届かなかった母が得意としたのが阪神コース。それは自身の成績にもしっかり反映されている。

 昨年のこのレースに大敗後、2桁着順が続いたウインキートスだが、ここ2走で再度体制を立て直してきた。牡馬混合戦でずっと戦ってきた馬だけに目立ってはいないが、前走オールカマーでは、今回の本命馬とも差のない競馬を披露。阪神の2200mはこの馬には向きそうで、少しでもペースが緩むようなら、見せ場はあるはず。

 牝馬3冠馬デアリングタクトをこの評価に留めるのは少々忍びないが、それぞれ言い訳は効くとはいえ、ここまで未勝利が続けば弱気にもなる。宝塚記念では復調を印象付ける走りを見せたが、前走が不満の残る内容。大外を回らされた不利があったのは事実だが、それでももう少し直線での伸びがほしかった。ただ、もちろん地力は最上位。コース替わりと、ひと叩きでの変わり身は期待できるし、復権かける熱心な追い切りぶりも評価したい。

 当日は雨予報だけに英国馬マジカルラグーンにも1票。同じ愛オークス馬であってもスノーフェアリーとはその背景に差を感じるが、前走は後の凱旋門賞馬アルピニスタと接戦を演じた。日本の馬場対応はともかく、世界的レベルにはある馬。勝算なく来日はしないだろうし、極端な高速馬場でなければ通用する可能性はある。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連複
軸1頭ながし:

18
→17,03,13,08,09,04,05
(21点)

前回、3歳の早熟性と斤量の利を説いたばかりなのだが、今回は一転、3歳2強を印的に切り離す。もちろん圧倒する可能性も高いが、両馬とも前走がピークの仕上がりに思え、人気を考えると今回は古馬の方に食指が動く。強い5歳世代を中心とするも、デアリングタクトは今ひとつ。そこで大外枠でも良血ジェラルディーナに賭けてみたい。相手は舞台適性のあるウインマイティ。あと3歳馬ならビンハイを狙いたい。混戦メンバーで馬券は非常に難しく、ジュラルディーナ1頭軸で3連複ながしで勝負したい。

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中央競馬のG1レースのみを限定して適当な予想を書いております。

2010年より、本ブログスタイルに移行しましたが、それ以前のものは「PakaPakaParadise」においてあります。
もっと前のは公開してません。もう色々めんどくさくてあきらめました。

後、定番のご注意ですが、適当にやってる以上、色々間違いはきっとあるので、馬券購入の際などは主催者側の発表にてご確認下さい。

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