第64回 宝塚記念 予想

2023年
2023/6/25 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    阪神 B
  • 芝2200m
    内・右回り

  • 見込み
内回りコースというのが最大のポイント。直線短いが急坂がある。パワー型の先行馬に利。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   ライラック 牝4 56.0 Mデムーロ
1 02   カラテ 牡7 58.0 菅原明
2 03 ダノンザキッド 牡5 58.0 北村友
2 04   ボッケリーニ 牡7 58.0 浜中
3 05 イクイノックス 牡4 58.0 ルメール
3 06   スルーセブンシーズ 牝5 56.0 池添
4 07   プラダリア 牡4 58.0 菱田
4 08 ヴェラアズール 牡6 58.0 松山
5 09 ジャスティンパレス 牡4 58.0 鮫島駿
5 10 ディープボンド 牡6 58.0 和田竜
6 11 ジェラルディーナ 牝5 56.0 武豊
6 12 アスクビクターモア 牡4 58.0 横山武
7 13 ジオグリフ 牡4 58.0 岩田望
7 14   ブレークアップ 牡5 58.0 川田
8 15   ユニコーンライオン 牡7 58.0 坂井
8 16   モズベッロ 牡7 58.0 角田河
8 17   ドゥラエレーデ 牡3 53.0

*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり

予想ペース
H
ハイ
逃げる15を大外から軽量の17が主張。先行勢も揃い、このレースにしては早めの流れ。 それでも内回りであることを考えれば、持久力ある先行馬が向きそう。
信頼度
B
軸馬信頼
本命馬一本かぶりの情勢。死角はなく、力量的にも一段上。相手探しの一戦。
予想本文

~ 世界最強馬見参 ~
ドバイシーマクラシックでの圧巻の逃げ切りを演じ、一躍世界ランク単独1位に躍り出たイクイノックス。皐月賞、ダービーで惜敗していた馬がここまで強くなることは驚きでありつつも、喜ばしい。その世界一の馬が阪神競馬場に初見参。当然の勝利が期待される中、過去、圧倒的一番人気だったゴールドシップやキタサンブラックも大敗した舞台。この馬ならあっさりクリアしそうではあるが、レース後、「競馬に絶対はない…」と呟いてそうでもある。

力量、現状態を踏まえても、イクイノックスが本命であることは揺るぎない。もちろん初コースへの懸念がないわけではないが、ドバイまで行って完勝してみせた馬が気にかけるような材料ではないし、何より中山の有馬記念での圧勝実績が大きい。それまでの末脚で勝負するイメージを一新し、中山のきついコーナーで楽に先団に取り付き押し切った様は、間違いなく現役最強馬の横綱相撲。直線短い阪神内回りで、届かないというミスをする鞍上でもない。海外帰りで有馬記念以来の国内戦だけに、状態面だけが心配な材料だったが、栗東滞在で入念に乗り込まれ、馬なりから、一転、強めに追いきった最終追いの内容で、あらゆる不安は消し飛んだ。1倍台前半の単勝人気でもここは逆らい難い。

正直、今回のキモは2番手候補。かなり迷いはあったが、阪神巧者ダノンザキッドを抜擢。今回はキャリア初の2200m。距離的にはギリギリなところ。マイル〜中距離ではG1レースであっても安定した実績を誇る一方、勝利となると2歳時のホープフルS以降遠ざかっており、ここも勝ち切る姿は想像しにくい。ただ、一旦は終わったかに思えたが、前々走の大阪杯で3着と好走し、力があるところを再認識。阪神コースで4戦3着以下なしの実績も立派で、とにかく距離さえこなせれば、人気的にも旨味があって、面白みのある存在。

エイシンフラッシュ産駒でJC制覇の経歴から、東京コースのイメージがつきまとうヴェラアズール。だが、その実、芝の阪神コースでは、京都大賞典勝ちを含め、2戦負けなし。とはいえ、いずれも外回りのコースで、今回の内回りコースには若干の不安は残す。時計が早いほど良いタイプなので、本来、このレース向きとは言い難い側面はあるが、今年に限っては比較的ペースが早まりそうで、その点には期待が持てる。前走の海外遠征はともかく、有馬記念ではいいところなく大敗していることもあって、よく似た傾向のこのレースで不安を残すが、その分、人気も低めで、逆に狙っても良さそうに思えた。

ジャスティンパレスは、もし、前走の天皇賞・春を勝っていなかったら、もう少し高い評価にしていただろう。前走の勝利のおかげで、今回はおそらく単勝2番人気で、思った以上に人気しており、他馬との力量差に比べた時に、配当的な魅力が少ない。とはいえ、有馬記念こそ流れが向かなかったが、昨秋からの成長は目覚ましく、中長距離での地力はかなりのもの。近2走の連勝がルメール騎手とのコンビだったゆえ、今回はどうしても割引く必要がなるが、この馬をよく知る鮫島騎手とのコンビ復活は好ましく、前走激走の反動さえなければ、ここでもう一丁もありえる情勢。

イクイノックス世代としてクラシック3冠レースを上位で走り抜き、最後の1冠菊花賞を見事制したアスクビクターモア。その後の明るい未来に期待されたが、以降の2戦を大敗。2走前の日経賞は不良馬場で仕方ないところもあったが、前走、天皇賞・春の敗戦はやはりショックだった。確かにタイトルホルダーの失速に巻き込まれる不利があったとはいえ、もう少し、どうにかならなかったかと思える内容。ただ、無理に追わなかった一面もあり、今回、スムーズなら再び巻き返してくる可能性はある。人気的にも旨味がある方と言えよう。

ディープボンドにとっては前走、天皇賞・春こそが悲願のG1戴冠の最大のチャンスと、陣営も考えていたはず。それだけに目一杯の仕上げで、ここはその反動が心配…と思っていたが、案外ケロッとしたもので、追い切りをみても引き続き好調維持できているようだ。昨年は今回と同様の天皇賞・春2着から、着順を落としたが、先行して追って追って粘り込むというこの馬らしさをみせていた。晩成気質のキズナ産駒で、まだピークが過ぎたとも断じにくい。ここまでG1 2着は実に過去4回。地味ながらこの地力は伊達ではなく、安易に昨年と同じパターンをイメージしてしまうと手痛いしっぺ返しを喰らいそう。

昨年、このレースと同条件の阪神開催でのエリザベス女王杯を制したジュラルディーナ。この馬も取捨が難しく、良血の人気馬だけに配当的な旨味が少ない。もちろんそれに見合う地力は有し、当該実績がある上に、出遅れながら有馬記念3着してみせた才女。末脚に賭ける戦法で好結果を得てきたので、今回どのような位置取りになるかは鞍上任せの部分はあるが、時計を要する阪神内回りはこの馬にとっては、プラスに働きそう。状態も良く、好走条件は揃っている。

皐月賞以降、勝ち星のないジオグリフだが、近走はダートを含む海外戦ばかりで、振り返れば国内でのレースはダービーと天皇賞秋のみ。ここは久しぶりの国内復帰戦となるが、右回りに加え、パワーのいる小回り阪神は、この馬に条件ピタリ。今年はややペースが早くなる可能性があるが、時計がかかれば好走はありえそう。追い切りはやや物足りない内容だったが、最終追いでは、ラスト11.5とまずまず。穴で一考したい4歳馬。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
1着ながし:

05
→03,08,09,12,10,11,13
(42点)
もちろん競馬に絶対はないが、常識的に追い切りでの状態をみたら、イクイノックスの本命は仕方がない。ただ、必ず勝てるかというと、断言まではし辛い特殊性が宝塚記念にはある。圧倒的な単勝人気を考えると、3連単なら2,3着でも旨味はある。ただ、2番手以下の取捨が混戦で難しい。結局のところ、もっとも堅実なラインはイクイノックスの3連単1着ながしで、各馬に流す。オッズ状況次第でダノンザキッド、ヴェラアズールとのマルチ馬券も考慮。その場合は無印馬にも手を広げたい。
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