第68回 有馬記念 予想

2023年
2023/12/24 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    中山 A
  • 芝2500m
    内・右回り

  • 見込み
スタートはいきなりコーナーからで、内回りのコーナー6回、直線短く、急坂があるという、G1レースの中ではもっともトリッキーなコース設定。外枠不利は言うまでもなく、内枠の先行馬が有利。ただ、1番人気の信頼感は意外に高い傾向がある。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 ソールオリエンス 牡3 56.0 川田 将雅
1 02   シャフリヤール 牡5 58.0 松山 弘平
2 03   ホウオウエミーズ 牝6 56.0 田辺 裕信
2 04 タイトルホルダー 牡5 58.0 横山 和生
3 05 ドウデュース 牡4 58.0 武 豊
3 06   ディープボンド 牡6 58.0 T.マーカンド
4 07   アイアンバローズ 牡6 58.0 石橋 脩
4 08   ライラック 牝4 56.0 戸崎 圭太
5 09   ヒートオンビート 牡6 58.0 坂井 瑠星
5 10 ジャスティンパレス 牡4 58.0 横山 武史
6 11 ハーパー 牝3 54.0 岩田 望来
6 12   ウインマリリン 牝6 56.0 L.モリス
7 13 タスティエーラ 牡3 56.0 R.ムーア
7 14   プラダリア 牡4 58.0 B.ムルザバエフ
8 15 スルーセブンシーズ 牝5 56.0 池添 謙一
8 16 スターズオンアース 牝4 56.0 C.ルメール

*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり

予想ペース
Ms
ミドルスロー
本来スローに陥りそうなメンバー構成も、このレースは先行馬有利が各陣営頭にあり、その動向は読みづらい。スタート後の先団争いはそれなりに熾烈。
信頼度
C
展開依存
各馬の実力差はわずか。比較的有力馬が外に揃っており、少しでも内を取る立ち回りができた馬に優位性がある。
予想本文
~ イクイノックス後 ~
当分、その覇権は揺るがないと思っていたイクイノックスの電撃引退。せめてこの有馬記念でラストランをみたかったが、もし出ていれば不動の本命で馬券的にはつまらなかっただろう。ポストイクイノックスを巡り、国内G1馬7頭に、2着馬も5頭が参戦。これはこれで盛り上がる魅力あるグランプリレースとなった。
◎ タスティエーラ
今年のクラシック全連対の準三冠馬、タスティエーラ 。今回が初の古馬との対戦となる3歳馬で、ポイントはそれに尽きる。単に世代間の争いなら、今のところ3歳馬も古馬に通用はしているが、互いの一線級同士の争いとなると、今回が初めてとなる。今年のダービーの時計は決して良くないので、今回の3歳勢が全く通用しないという可能性もなくはない。それでもこの馬を本命にしたのは、菊花賞以来のゆったりとしたローテーションと、どんな競馬にも対応できる器用さ、そして豊富な乗り込み量。加えてギリギリ我慢できる外目の枠と、ムーア騎手を確保できたこと。今回はある程度先行しての競馬となるだろうが、総合力が高く欠点が少ない点を評価した。
◯ スターズオンアース
さすがにイクイノックスとの天秤となると、ルメール騎手に選ばれなかったが、不在であるなら当然の選択となる スターズオンアース 。ここまで連対率100%、特に前走のイクイノックス、リバティアイランドに続く3着に入った実績は価値が高い。牡古馬一線級と互角以上に渡り合えることを証明してみせた。そこのこの鞍上が跨るなら、本来なら本命一番手となりえる存在。ただ、いかんせん、大外枠を引いてしまった。このレースでは大外は致命的に結果が出ておらず、かなりのマイナス材料となる。また、ジャパンカップからの詰まったローテにも懸念が残る。ただ、馬自身はすこぶる調子がよく、先の菊花賞でも不利の大外を勝利に導いた鞍上。大外枠を差し引いても、この評価以下には落としづらい。
▲ スルーセブンシーズ
ちょっと穴人気しすぎの嫌いもあるが、スルーセブンシーズは実績以上に侮れない。イクイノックスのクビ差に迫った宝塚記念の激走後、凱旋門賞でも下馬評を覆す4着。父ドリームジャーニーで、父自身も制した有馬記念の舞台設定はうってつけ。そして父と同じく、鞍上にはグランプリ男の池添騎手。追い切りもこれまでで一番いいのでは?と思えるほどの好仕上がりを見せており、生憎、外枠になってしまったが、それでも大いに期待できる状態にある。
△ ソールオリエンス
今回、横山武史ジョッキーから、川田ジョッキーへ乗り替わりとなるソールオリエンス 。これにより、先行するのではないか?という可能性が出てきて、良くも悪くも取捨が難しくなったが、父と同じ縁起のよい1枠、ともかく内枠を引けたことは良かった。皐月賞以降、未勝利ではあるが、常に世代屈指の地力は見せている。今回は初の古馬との対戦というハードルがあるが、追い切りでは連続で終い11.2と状態の良さをキープしており、相変わらず末は切れるところを見せている。内といっても最内枠なので、差し身上のこの馬としては、その立ち回りがポイントなるが、好勝負は期待できそう。
△ ジャスティンパレス
3歳時は伸びあぐねたが、古馬になって急覚醒のジャスティンパレス 。特に前走の秋の天皇賞では夏を挟んでの休養明けだっただけに、今も力があるところを再確認できた内容。そこを叩き台とした上積みを、JCを使わず、ここに臨めた事も強みで、比較的死角が少ない1頭。唯一の懸念としては、昨年このレースで大敗したように、あまり器用なタイプではなく、ましてや近走は差し馬だけに、中山の内回り2500mはこの馬向きではないように思える。そのあたりは今回、鞍上の手腕も問われることにはなるだろう。
☆ ドウデュース
不運も重なり、今度こそ!の想いも強いドウデュース。主戦の武騎手の復帰も頼もしく、陣営の意気もあがっている。イクイノックス不在の覇を競う中、若駒の頃とはいえ、勝利実績があるだけにその地力は確か。ここのところ成績を残せていないが、まだ衰えと判断するのは早計だろう。使い詰めのローテーションがどう出るかだが、Pコースのため時計は当てにデキないものの、調教も動いている今回、好走できないようだと黄信号となる。
☆ ハーパー
3歳牝馬でも54キロという斤量を考えれば、ハーパー は狙ってみたい1頭。クラシックを含む牝馬4冠レースでいずれも好走した堅実派。牝馬だけに気性的な不安がなく、安定したレースができることは心強い。ここは一気の相手強化となり、厳しい戦いになることが予想されるが、先行できる器用さがあるのでうまく立ち回り、斤量差を活かせれば、複勝圏にからんでくる可能性もある。
☆ タイトルホルダー
近年勢いがなくなり、今回が引退レースとなるタイトルホルダー だが、復活の気配が漂っている。有馬記念は2年連続外枠で不完全燃焼に終わったが、このラストの舞台で2枠4番の絶好枠。最終追いでは美浦のWコース64.6を叩き出し、渾身の仕上げ。菊花賞、天皇賞春、宝塚記念と制した馬だけに、有馬記念は本来的には向くはずのパワー先行の舞台。復活の有馬記念、最後に意地を見せてくれるかもしれない。
馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

13=16
→15,01,10,05,11,04
(36点)

13=15
→16,01,10,05,11,04
(36点)

豪華なメンバーが揃ったが、やはりイクイノックスの弊害というか、G1常連組ながら近走勝ちきれてもいない者同士の対戦で、絶対的信頼感のおける馬がいない。連対率100%、鞍上はルメール騎手というスターズオンアースはその役を担えそうだったが、いかんせん大外枠だ。それゆえ3歳世代のレベルに不明瞭なところが残るものの、総合力の差でダービー馬タスティエーラを軸としたい。今回は馬券の絞込みが難しい。一応はタスティエーラから、外の2頭を副軸とした3連単マルチながしを推奨とするが、当日気配や人気によって柔軟に対応したい。

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