第32回 ジャパンカップ 予想

予想
2012/2/20 4歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    東京 C
  • 芝2400m
    左回り

  • 見込み
コース図
Cコース利用で内枠やや有利とはいえ、概ね枠順による優劣はないはず。極端にスローにならなければ、マギレの少ない実力通りの決着が期待できそう。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   ビートブラック 牡5 57.0 石橋 脩
1 02   スリプトラ 牡6 57.0 カラン
2 03   ジャガーメイル 牡8 57.0 ビュイック
2 04 フェノーメノ 牡3 55.0 蛯名 正義
3 05   マウントアトス セン5 57.0 ムーア
3 06   レッドカドー セン6 57.0 モッセ
4 07   メイショウカンパク 牡5 57.0 内田 博幸
4 08 × エイシンフラッシュ 牡5 57.0 ルメール
5 09   オウケンブルースリ 牡7 57.0 浜中 俊
5 10 ダークシャドウ 牡5 57.0 デムーロ
6 11   ジャッカルベリー 牡6 57.0 オドノヒュー
6 12   ローズキングダム 牡5 57.0 武 豊
7 13 ルーラーシップ 牡5 57.0 ウィリアムズ
7 14   ソレミア 牝4 55.0 ペリエ
8 15 × ジェンティルドンナ 牝3 53.0 岩田 康誠
8 16   トーセンジョーダン 牡6 57.0 スミヨン
8 17 オルフェーヴル 牡4 57.0 池添 謙一

*騎手の赤字は乗り替わり

予想ペース
S
スロー
行く馬が不在でゆったりとしたスローペース。あまりに極端だと波乱を誘発する恐れもありえる。
信頼度
B
上位決着
上位陣の信頼度は高く、波乱は起きにくいといえそうだが、本命馬の疲れは懸念材料。
予想本文 

 単に注目度という意味では今年のベストとなりそうなジャパンカップ。凱旋門賞で敗れたオルフェーブルが、乗り替わりとなってしまった若き主戦騎手を再度背にして地元での雪辱に燃える。オルフェーブルを降した凱旋門賞馬、ソレミア陣営がこのレースに参戦してくれたことは何より賞賛したい。これにより盛り上がりに拍車が掛かった。迎える国内勢もほぼ現状のベストメンバーといえる骨っぽいところが集まった。心情的には波乱はお断りしたいところで強い馬が強い内容で勝利してほしい。

 ややご祝儀的な意味合いも含めるが、ここはオルフェーブルのリベンジレースとなることに期待する。最近では日本馬でも外国人ジョッキーが乗るようになり、このレースには日本人騎手がなんと7人しかいない。そういう意味でも池添騎手にはここはしっかり勝利して欲しいところだ。春先まさかの悪癖露呈で、一時はその立場を危うくした。しかしその後の宝塚記念でしっかり完勝してみせたことこそ、その後の世界戦よりも高く評価したい。奇しくも凱旋門賞と同じく因縁の大外枠となった。ジャパンカップも大外枠の成績が極端に悪いが、偶然的な要素が強く、東京2400mでくくれば有利不利はないといっていいだろう。海外遠征からの連戦で、検疫を含め馬体が細化傾向にある点は気になるが、調教では軽めとはいえ、相手を軽くあしらう好調ぶりを見せ一安心。少々の不安はあろうとも、ここで敗れるわけにはいかない。

 もう一度ダークシャドウで勝負したい。確かに距離に対して不安がないわけではないが、東京コースならこの馬の確実な末脚には期待できる。前走ではハイペースながら33秒前半の脚が要求される展開になり、キレ味勝負で屈してしまったが、まだ本調子には至っていなかったとみる。夏に一回使って、休養明けとはいえないとはいえ、間隔が空いていたのも事実。今回、調教課程がさらに良い状態で伝えられており、上積みは見込めそう。また現時点で単勝6番人気。これなら狙い所として十分。短期免許騎手のドタバタ劇で鞍上がなかなか決まらなかったが、デムーロ騎手なら申し分もない。

 前走、天皇賞・秋でのルーラーシップの末脚はインパクトがあった。当日の大幅な馬体増、さらにレースでは、スタート立ち上がり出遅れ、かつ、大外ブン回しでどうやっても勝ち目の薄いところから、直線だけを強烈な末脚で3着まで押し上げた。このレースぶりには、誰もがさすがと舌を巻いたはずだ。G1勝ちが少ないとは言え、オルフェーブルを除けばこの馬が大将格である事は十分に印象づけた。ただ、それだけに宝塚記念での2馬身差の意味が重みを増してくる。少し本命馬とは差を感じざるを得ないが、状態としては今がピークといってよく、当然ながら人馬とも打倒オルフェーブルには期するものがあるはず。

 先行脚質という点も後押しして、フェノーメノの信頼感はここにきてかなり増しており、単勝2番人気あたりにまで人気しそう。東京コースでは3.2.0.0の、5戦完全連対な訳だからそれも当然といえば当然か。その高い能力はもちろん異論のないところで、ここまでもG1勝ちなしが不思議なくらいだが、遠からず戴冠はするであろう。もちろんそれが今回となる可能性も十分ありえるのだが、後から迫るこの面々を先行完封できるほど東京の直線は短いだろうか。人気を嫌ったという点もあるが、やはりあと一つ信頼に足る実績が欲しい。逆に言えば、ここでも好走できるようならこの先は明るい。ここは試金石となる一戦。

 牝馬3冠を達成し、完全4冠制覇のエリザベス女王杯を捨ててまでここに挑んできたジェンティルドンナ。特にここ2戦はスローペースで、早い上がり勝負を制してきており、このレースでも予想される展開に合致する。もっとも古馬G1の早い流れでも、同じ瞬発力を繰り出せるかはわからない。また、昨年の覇者であるブエナビスタ級とまでかと問われると、まだ疑問の余地を残すし、オークス完勝を考慮してもまだ距離に対して太鼓判も押せない。これらは3歳牝馬ゆえの当然の懸念材料ではあるのだが、それにしても53㌔の斤量は、やはりこの馬にはやや大きすぎるハンデとも言えそう。3冠牡馬に3冠牝馬がどう挑むか興はそそる。

 エイシンフラッシュの天皇賞・秋での勝利は本当に見事ではあったが、すべてがうまくいったという印象もぬぐえない。比較的早い流れでありながら、その際の上がり時計はなんと33.1。これは今までこの馬がみせたことのない異次元レベルのキレ味。馬には悪いが、鞍上の力量も多分にあったと考えられるレース。その意味でジョッキーの優劣は別にしても、今回ヤネが代わる以上、同じようなレースができるかどうかには疑問が残る。とはいえ、東京実績には素晴らしいものがあるダービー馬。軽視するとはいっても馬券対象から外れるわけではない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸1頭ながし:
1着:17
→10,13,04,15,08
(20点)

馬券的な旨味を狙うなら海外参戦馬だろうが、ここ5年、海外馬の複勝圏内入着はない。凱旋門賞馬が気にならない訳ではないが国際経験に乏しく、他馬も食指は動かなかった。もし、買うならジャッカルベリーかレッドカド-の人気薄どころを押さえる程度。基本的にここは国内勢、それもほぼ上位陣がしっかりしていると見て、この中での決着を濃厚とみる。

本文でも述べたように、ややご心情的な部分も含むが、ここはオルフェーブルに完勝してほしい舞台。2着や3着ですらふさわしくなく、もし敗れることがあるなら派手に散る方がまだよい。というわけで、ここはオルフェーブルの1着固定の1頭軸ながし。
さすがに買う馬券は当日までやや揺らぎそうではあるのだが、相手も限られているとみて、低配当を点数絞り込みと資金で補いたい。

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