第78回 日本ダービー 予想

予想
2011/5/29 3歳オープン 牡57キロ 牝55キロ 指定 国際
施行コース
  • 11R
    東京 C
  • 芝2400m
    左回り
  • 不良
    見込み
コース図
皐月賞と同様の東京コース。
距離は伸び、Cコースに変わるが、本来なら皐月賞の再現濃厚。だが、当日の雨模様がすべてを変えてしまう雰囲気も漂う。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   ウインバリアシオン 牡3 57.0 安藤 勝己
1 02 サダムパテック 牡3 57.0 岩田 康誠
2 03   オールアズワン 牡3 57.0 藤田 伸二
2 04   リベルタス 牡3 57.0 四位 洋文
3 05 オルフェーヴル 牡3 57.0 池添 謙一
3 06   クレスコグランド 牡3 57.0 浜中 俊
4 07 ベルシャザール 牡3 57.0 後藤 浩輝
4 08 フェイトフルウォー 牡3 57.0 田中 勝春
5 09 コティリオン 牡3 57.0 小牧 太
5 10 ナカヤマナイト 牡3 57.0 柴田 善臣
6 11 デボネア 牡3 57.0 デットーリ
6 12   エーシンジャッカル 牡3 57.0 川田 将雅
7 13   ロッカヴェラーノ 牡3 57.0 武 豊
7 14   ショウナンパルフェ 牡3 57.0 三浦 皇成
7 15   トーセンラー 牡3 57.0 蛯名 正義
8 16 トーセンレーヴ 牡3 57.0 ウィリアムズ
8 17 ユニバーサルバンク 牡3 57.0 福永 祐一
8 18   ノーザンリバー 牡3 57.0 ピンナ

*騎手の赤字は乗り替わり

予想ペース
S
スロー
名手がハナを切る展開でスローは間違いなさそう。
前残り濃厚も我慢できない馬による乱ペースも警戒。
信頼度
C
上位拮抗
皐月賞で3馬身つけた本命馬もまだ立場は盤石とはいえない。特に当日の馬場には注意。
予想本文 

 いよいよ今年も日本ダービーが始まり、春のG1戦線も佳境へと向かう。
ダービーと皐月賞との連動性はそれなりに高いといえるが、今年は皐月賞も東京コースで行われたことにより、その連動性はより高いものとなるというのが一般的な見立て。
しかし、当日は不良馬場まで予想される状況。皐月賞もやや重め残りだったが、不良馬場とまでとなると影響は大きなものになりそう。
また皐月賞のペースは予想以上に速かった。
今回も似た展開になる可能性もないわけではないが、2400mという距離を考えるとペースは落ち着きそう。となれば、皐月賞とはガラッと結果が変わるという懸念も残されてはいる。

 皐月賞では2着に3馬身差という圧勝劇を演じたオルフェーヴル
元々その破壊力は世代随一とはみていたが、気性的にスムーズな競馬ができずに取りこぼしもあった。だが、レースを重ねることで安定感を増していき、東京コースで開催された皐月賞ではついに本領発揮することができた。本来はこのダービーでこそと考えていた馬で、個人的には一つ早かったが、当然ここでも引き続き本命に据える。
当日の重馬場は気になるが、ある程度であれば血統的に問題ないと思われる。年明け後にマイル戦を使ってはいるものの、距離への適性も母系上、全く問題あるまい。それよりも、何より怖いのはスローペースによる前残り。皐月賞では速いペースの恩恵をもらったのは事実で、ペースが落ちるようであれば、今回は前走ほど楽にはいかない可能性もある。「ダービーポジション」とまでは言わないが、できるだけ前での競馬は心がけたいところ。

 東京ならやはりナカヤマナイトの堅実さは無視できない。
皐月賞では5馬身差の5着だが、2着馬とはコンマ4秒差。そして、その前走以外は東京コースを中心に常に堅実駆け。
加えてここでは有利な先行脚質で、しかも、先行しつつ34秒台の脚が繰り出せる。
皐月賞は予想以上に速い展開になったが、今回時計がかかってくるようなら皐月賞2番人気馬の逆襲はありえる。この馬自身の不良馬場適性が定かではないが、末脚が殺される馬場だと後方待機馬は何も出来ず、そのまま悠々先行から押し切ってしまうかもしれない。

 本来なら本命でもおかしくないサダムパテック。ここまでの足跡に申し分はなく、取りこぼした朝日杯以外は、ほぼ完璧な内容。この世代での完成度はかなり高く、地力最上位といってもよいだろう。ただ、オルフェーブルにつけられた3馬身差はややショックな内容ともいえる。安定感はともかく、スケールという点では本命馬には現状一歩譲るのは仕方あるまい。
さらに不安要素を抱えるのがやはり距離と馬場。気性的にはまだ不安なところも残っており、加えてフジキセキ産駒だけに水を含んだ2400mをこなせるのだろうかという不安はつきまとう。それでも皐月賞ではオルフェーブル以外の他馬とは着差以上の地力差を感じた。悪い癖が出なければ上位入賞は安泰のはず。

 2400mの東京コース、不良馬場、スローぺースとなれば、デボネアがクローズアップされてくる。1勝馬の身でありながら、G1含む重賞3戦を2、3、4着。徐々に地力強化されてきている印象があり、ここにきての調教過程も素晴らしい。
特に皐月賞はフロックでどうこうできる展開ではなく、そこでの4着は相当に重みがある。
母父シングスピールで父がアグネスタキオン。東京コース向きの重厚な血統を背景に強力な鞍上を得て、ここで一気に開花というシナリオも十分ありえるだろう。
一見地味ながら軽視できぬ馬とみているが、思ったより人気もあるので、その兼ね合いが難しいところ。

 フェイトフルウォーは叩き2走目で雰囲気がかなり変わって来た。
奇しくも本命馬オルフェーヴルとよく似た血統構成で、母父メジロマックイーンで、父がステイゴールド。休養明けぶっつけで挑んだ皐月賞こそ大敗してしまい、確かに負けすぎの印象もあるが、休養前はここでの上位人気馬と勝ち負けしていた実力馬。
ここで一変しても何ら不思議はない。

 外枠でもユニヴァーサルバンクの先行脚質と堅実味を買いたい。
前走、京都新聞杯での勝利馬、クレスコランドが3連勝で人気しているが、その着差のハナ差以上に人気の方で差が出ており、圧倒的にこちらが旨味がある。
ラジオNIKKEI賞では不利のあっての大敗で、それ以外では常に安定した成績。無論、この舞台ではこれまでより遙かにレベルの高いレースにはなるが、それでも期待感の方が大きい。

 皐月賞3番人気馬ペルシャザール。大敗してしまったことにより大きく人気落ちしているが、まだ見限れぬ面もある。やや乱ペースに巻き込まれ少々展開は向かなかったという言い訳があり、ナカヤマナイトの先着経験や、オルフェーブルにもコンマ1秒差だった実績はそう安いものではないはずだ。

 超良血馬が叩いて叩いてここまできたトーセンレーヴ。無茶なローテとはいえ、逆にそのダービーに掛ける執念が怖い。勝ちきれていないが、届かないだけで常にいい脚を使っている。比喩的な表現だが、スパルタ教育されてたエリートはやはり怖い。

 少々手が広がってしまうが、決してマイラーではないコティリオンの豪脚がどうしても切りきれなかった。もちろん追い込み一辺倒でどうにかなるレースではないが、末脚不発に終わる姿も想像しがたく、ここは押さえておきたい。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸2頭マルチ:
05=10
→02,11,08,17,07,16,09
(42点)

 皐月賞の再現…。これがやはり最も可能性は高い。別路線組よりもやはり皐月賞組が中心となりそう。とはいえ、当日の馬場やペースが異なってくる以上、皐月賞の着順通りともいくまい。
それでもやはり、オルフェーヴルを軸としたい。しかし問題はその相手。サダムパテックが相手筆頭とは内心思うが、オッズと確率を天秤にかければ今回はさすがに分が悪い。そこで、前走敗退による人気落ちと、展開利が見込めそうなナカヤマナイトを相手とし、ステイゴールド産駒のワンツーを目論む。
3連単 2頭軸マルチながしで勝負。

 余談だが、今回の情勢はなんとなく先週のオークスと似た雰囲気を感じた。というのは、オルフェーヴル→マルセリーナ、サダムパテック→ホエールキャプチャ、ナカヤマナイト→ピュアブリーゼという印象をなんとなく持ってしまった。
無論、馬のタイプは全く異なるし、あくまで個人的主観に過ぎないのだが…。
ただ、もしそうであるならば、エリンコートは果たしているのだろうか。私には結局見つけられなかった…。

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