ドバイワールドカップ(首G1) 結果

結果
2011年3月26日(土) / メイダン競馬場 / 2000m AW・左 / 北半球産馬4歳以上、 南半球産馬3歳以上 / 賞金総額:1000万米ドル 1着賞金:600万米ドル
レース結果
着 枠 馬番 馬名               性齢 斤 騎手         調教国 着差
1[6] 6  ヴィクトワールピサ 牡4 57 デムーロ   日 本 2:05.94
2[9] 9  トランセンド    牡5 57 藤田伸二   日 本 1/2
3[2] 2  モンテロッソ    牡4 57 バルザローナ UAE 1/4
4[4] 4  ケープブランコ   牡4 57 スペンサー  愛 国 1/4
5[5] 5  ジオポンティ    牡6 57 ドミンゲス  米 国 3/4
6[8] 8  ジターノエルナンド 牡5 57 ムルタ    英 国 1
7[7] 7  ムシール      牡4 57 スミヨン   南 ア 1/2
8[13] 13  ブエナビスタ    牝5 55 ムーア    日 本 1/2
9[12] 12  トワイスオーバー  牡6 57 クウィリー  英 国 1.1/4
10[3] 3  プリンスビショップ 牡4 57 アジュテビ  UAE 1/4
11[14] 14  ゴールデンソード  牡5 57 シーア    南 ア 2.1/4
12[11] 11  リチャーズキッド  牡6 57 マレン    UAE 1/2
13[1] 1  フライダウン    牡4 57 ルパルー   米 国 12
14[10] 10  ポエッツボイス   牡4 57 デットーリ  UAE 1.1/4

レース動画

いつまで見れるかわかりませんが、動画もつけます。

感想

 時節柄、あまり大きく報道はされませんでしたが、日本競馬界の歴史的快挙がおきましたので触れておきます。

 今年のドバイワールドカップは、現役最強牝馬ブエナビスタ、そのブエナビスタを有馬記念で破り王座の座についたヴィクトワールピサ、そしてジャパンカップダート、翌年のフェブラリーSを制覇し、名実ともにダート最強馬のトランセンドとこれでもかといわんばかりの超豪華な顔ぶれ。
ドバイでは馬券は発売されませんが、本当にそれがもったいないと思えるほど。

 といっても、他の海外メンバーはやや手薄だったかもしれません。
ただ、それでもホクトベガをはじめ、これまで数々の名馬が跳ね返されてきたレースです。
海外という環境、オールウェザーという芝かダートかどちらともいえない馬場、決して容易ではないことはわかってました。

 ただ・・・、何か予感というか、なんとなく、今年はやってくれるんじゃないかと勝手に思ってました。
競馬は偶然か、必然か、本当にドラマ的なことがおきたりします。
東日本大震災にあえぐ日本の馬が、今ここで明るい話題を提供してくれるんじゃないか?
何よりこれだけの芝・ダートの最強馬が3頭も出れるのなら、きっとやってくれるはず。
そう思って、ネット中継にかじりついておりました。

 そして・・・ヴィクトワールピサがついに日本競馬の悲願を達成してくれました。
さらになんと2着にもトランセンドが粘りこみ、日本馬のワンツーです。
後方待機したブエナビスタは残念な結果でしたが、まさか遠く離れた異国の地で、世界最高賞金レースを日本の芝とダート最強馬のデットヒートが見れるとは・・・。
いくらなんでも、さすがにこれは期待以上の結果でした。

 トランセンドがマイペースで逃げ、それを見越したデムーロが道中半ばにもかかわらず最後方から先頭まで躍り出る展開。
ちょっと日本では考えられないレース運びです。
直線ではそのまま2頭の叩きあいになり、そして後続が迫ってくる。
東京競馬場並みの長い直線があるメイダン競馬場ですが、とてもとても長く感じた直線でした。

 ドバイWCは世界最高賞金レースですが、まだ歴史は浅いです。
それでも、シガーやシングスピールといった歴代勝利馬に、ヴィクトワールピサが並びました。
父ネオユニヴァースなど、おそらく世界では全く知られてません。
ただ、その父サンデーサイレンスは米国2冠馬。
「名馬の墓場」と揶揄された日本から、ようやく世界に誇れる馬が出現しました。

 昨年、ヴィクトワールピサは有利といわれる3歳での凱旋門賞挑戦ということをやってのけましたが、結果は惨敗・・・。
帰国後の国内ではあの強さだっただけに、もう海外挑戦はしないかもと思っていました。
さすがウォッカをダービーに挑戦させた陣営です。
決して尻込みすることはありませんでした。

 また、今回に限らず、これまでの関係者の熱意には頭が下がります。
これまであまたの名馬が海外レースに挑戦してきました。
リスクがある中、時には賞金が低くても「賞金ではなく名誉」のために挑戦し続けました。
古くはシリウスシンボリが好走し、シーキングザパール、タイキシャトルが初めて海外でのG1を制覇、父内国産馬ではシーザリオが制覇し、その後も日本馬が海外G1を勝つことも珍しくはなくなりました。
それでもまだ手にしていないG1中のG1、凱旋門賞、ドバイWC、ブリーダーズC・・・
今回はようやくその称号の一つを手に入れたことになります。
この結果はおそらく、これまでの日本のホースマンの挑戦の集大成です。

 あと、余談ですが、敗れたとはいえ、トランセンドも本当に強かった&惜しかったですね。
正直、日本ではダート馬は軽視される傾向があるので、この頑張りはとてもうれしかったです。
また、日本人ジョッキーによる制覇もみてみたかったですね。

 さぁ、次はやはり凱旋門賞!!このままいけばいつかきっと・・・です!

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