馬のレベル差を知るのにあたり、レースのレベルを測ることは述べましたが、もうひとつ、世代間のレベル差というものがあります。3歳馬はクラシック戦線を戦います。同世代間で戦うため、果たしてその世代のレベルが高いのか、低いのかは古馬と対戦するまでわかりません。ここにも予想の余地があるといえるでしょう。
クラシックで勝ち負けを演じた同世代馬のレベル…この差がクラシックが終わり、古馬との初対戦時、それがどこまで通用するかの目安に結びつきます。もっとはっきりいえば、競馬ファンすべての総決算、有馬記念の予想には大きく影響するでしょう。
これは一概にはいえませんが、その世代で1頭だけ異常に強い馬がいた世代(3冠馬などが出現するなど)は、強いように見えて、その馬以外は弱いという傾向があります。私は馬の実力の上限と下限は本当はそれほど大きなものではないと考えます。その中で際立った強さを発揮した馬がいるなら、もちろんその馬が強いのもありますが、廻りが弱いメンバーだったこともあるからこそ、何馬身もちぎる圧勝劇が可能だったといえます。
むしろ、同じ実力の馬が何頭もいる場合の世代の方が、強い傾向にあるようです。もちろん例外はありますが…。
また、短距離、中長距離など、路線別のレベル差の把握も必要で、短距離ではクラシック3歳勢が強いが、中長距離においては実力馬が揃ってる古馬がダントツに強いなんてこともあります。
もちろん3歳馬と古馬とでは、基本的には完成した古馬が有利ではあります。それを踏まえた上で、今後どの世代が強くなるだろうか?というある種、長期的な予想も重要であるといえるでしょう。
クラシック戦線を歩んだ3歳馬が古馬と初対戦するレースは非常に注目すべきレースといえます。
例えば、ダービーが終わり、3歳馬と古馬が当たり始める夏のローカル競馬はそういう意味で必見のレースとなります。観るのをサボらないようにしましょう。(笑)