予想本文
なんと芝のG1級の馬がズラリと参戦するという異様なメンバー構成。。
叶わなかったがダイワスカーレットが昨年参戦を表明したり、ウォッカの影響もあり、やはり「ドバイ」を明確に意識し始めている傾向は喜ばしい。
今年のフェブラリーSは、今後こういった傾向が続く元年ともなるレースになるかもしれない。
一方で、日本はまだまだ芝レース中心で、ダート界は一歩劣るという認識も露呈しているともいえ、今後ダート界を盛り上げていくためには、ダート専科組もここで返り討ちにして大いに頑張ってもらいたい。
さて、このような状況で予想などできようはずもなく、全く未知での状態での本稿などまるで意味をなさない。それでも予想するにあたって、頼れる根拠はペースや脚質といったレース展開になるだろう。
おそらくハイペースが予想される中、差しが決まる東京コースで各馬の位置取りと結果に注目してみてみたい。
ダートの現王者はこのレースを回避したG1 10勝馬ヴァーミリアンではなく、間違いなくエスポワールシチーだろう。
ずば抜けた近走の成績だが、その実、今回の圧倒的な人気ほどの実力差はまだ確定していない。
持続力のある脚で逃げて勝利してきただけに今回不安要素はさらに高まる。
ハイペースでおそらくハナには立つことはなく、僅かとはいえ、スタート直後の芝コースも気になる。
それでも本命に据えたのは、凌駕する相手が不在というのが大きな理由。
次いで特にハナにこだわるタイプではなく、控えても競馬ができる点か。
ダート組では相手になるのはサクセスブロッケンぐらいで、軸としての安心感は随一。
芝組の中に思わぬダート適正を持つ馬の存在が怖いが、順当の主軸。
いくら芝実績馬でもダートでは簡単にいかないというのが私の持論ではあるが、やはりダート馬ではあまり食指が動く馬が少なく、どうしても芝組に目がいく。
その中で実績の割に人気の低さが目立つのがスーパーホーネット。
リーチザクラウンが人気を背負っているお陰で甚だ地味ではあるが、芝での実績ならこちらが上だろう。
とはいえ、なんといっても休養明けに加え、差し脚勝負する馬だけにダートでは甚だ疑問は確かにある。
加えて、調整過程において筋肉痛という一頓挫もあった。
ただ、軽いスピードよりパワーで勝負してきた馬で鉄砲の実績もあり、無論マイル実績は言うに及ばず。
最終追い切りでは、相変わらず掛かり気味ではあるものの、体制は整っている。
どうせわからないレースならオッズ期待値の高い方がいいという安易な考えでもあるが、この馬をこのオッズで買えるのは逆に休養明けの今しかない。
もちろん惨敗は十分ありえるし、当日大きな馬体重変化がないことが大前提となるが、他の芝実績馬よりは旨味はかなり高い。
通常、芝とダートを両方こなせる馬はそうはいない。
ダートで圧勝を繰り返し、後に芝へ転身、あげく海外G1まで取ったタイキシャトルを父に持つレッドスパーダ。ただ父はダートでは格下に負けることもあったし、アグネスデジタルやイーグルカフェなどとはまた印象も異なる。
ただ、「マイル適性」は間違いなく高く、強い4歳世代のマイルホースの代表格。
その点が魅力に映った。血統ではどうにもならない「砂かぶり」を嫌がる性格でなければ、芝組の中では最も安定した成績が期待できそう。
フェブラリーSの連覇は史上例がない。とはいえ、3着圏内で考えれば割と多くみかけるので偶然の要素も強く、それほど気にする材料ではない。
昨年このレースを勝ったサクセスブロッケンは、その後どこまで活躍できるかと大いに期待したが今ひとつ飛躍できなかった。
前走、ヴァーミリアンを退け勝利したとはいえ、ハナ差の接戦ではここではやや不安も残る。
加えてこの馬は掛かり癖があり、昨年は間にもう一走して叩いてきたが、やや間が空いてしまった。
ただ、以前より気性的に随分安定してきたことと、エスポワールシチーを徹底マークできる位置につけることができるという点は大きい。
地力的にもそれほど開きはなく、十分単まで狙える存在だろう。
4歳世代でレッドスパーダに印を譲ったとはいえ、ダート実績ならなっといってもジャパンダートダービー覇者のテスタマッタ。
浦和記念では3着とはいえ4馬身差。前走ではサクセスブロッケン、ヴァーミリアンの後塵を拝したが、距離短縮と差しの展開利を考えれば、そう悲観するものではない。
ローテーション的にも今がピークで好勝負はありえそう。
以下、差し馬で今回ベストの条件のオーロマイスター、コース実績あるダイショウジェット、折り合った際のスーニを押さえに一考。
【馬券と総評】
とにかく、芝組とダート専科組との力関係はまだ誰にもわからない。
今回無印にしたリーチザクラウンが圧勝してしまうことだってありえる。
ダート組より地力は芝組が圧倒しているとの観点で、いっそ割り切って芝組のみで馬券を買うのも一興。
ただ本来このレースは荒れる要素の少ないレース。
それゆえ飽くまでも正当に現材料で判断すれば、やはりエスポワールシチーの軸は不動と言わざるを得ない。
では、2番手はというともちろんサクセスブロッケンになるのだが、不確定要素が強い中それではあまりに面白みが少ない。
そこで対抗格に芝組、それも人気的旨味のあるスーパーホーネットを相手に据える。
とはいえ、遊びの要素も含むため、勝ちにいくなら、エスポワールシチーの馬連ながしが妥当だろう。
一歩進んで、エスポワールシチーの1頭軸マルチながしを推奨とする。
遊びならエスポワールシチーとスーパーホーネットの2頭軸マルチながし。
余談だが、このレースは叩き合いがモノを言い、外国人ジョッキーの活躍が顕著。
馬の実績的に印は打たなかったがザレマ、ミリオンディスクも余裕があれば押さえてみても面白い。
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