予想本文
秋の天皇賞といえばやはりウォッカの印象が強いので、ターフを去ってしまった寂しさも感じる。
だが、今回のメンバーは2000mという絶妙な中距離レースにふさわしいメンバーが揃ったといえよう。
次世代の女傑、ブエナビスタが格的には主役だろうが、一筋縄ではいかないくせ者が顔を並べる。
休養明けにも関わらず、ドリームジャーニーをクビ差凌ぎきったシンゲンの状態を昨年以上と見る。
昨年は期待されながらも5着に敗れたが、それが骨折の影響だったのかは本当のところはわからない。
ただ、やはりこの馬にとって、このレースは距離といい、左廻りといい、最も向く舞台。
もう7歳ではあるが、遅咲きの血統で今こそ最も充実期。
パワー型の走法のため、馬場の渋化もおそらく影響は受けにくいはず。
一叩きを経て、飛躍のレースとしたい。
近年は牝馬であることはもはやハンデではないが、休養明けに加え、騎手の手替わり。
今回、はじめてブエナビスタを無印にしようかとまで悩んだ。
しかし、その調教過程を見て、やはりこれ以上印を下げることはできなかった。
むしろ、休養前よりもよい状態かもしれないほどの仕上がり具合。
気になるのは馬場と、展開が先行有利になった場合だが、もともとキレ味が武器なだけに東京コースは申し分ないはず。
その相殺を踏まえると、やはり上位から外れるというのは少し考えづらい。
本来なら、本命まで考えていたアーネストリー。
どうにも宝塚記念でノメっていた事が気になって、良馬場でないと強気になれない背景がある。
だが、一方で先行脚質であるがゆえ、今回は東京コースでも有利となる可能性があることも見逃せない。
札幌記念からの直行は予定通りで、順調そのもの。
やや出世が遅れたが、この馬も今が充実期でG1の一つや二つは獲れる器。
とにかく馬場さえ戻れば、死角はなくなる。
シンゲンやブエナビスタ級以外では差し馬には辛く、先行有利になる展開が予想される。
ならば、キャプテントゥーレの粘り込みは怖い。
とにかく、先行しての渋とさは驚異的。
昨年と全く同じで朝日杯を1着してのローテーションでここに望む。
昨年はここで大敗してしまったが、今年のメンバーと展開なら一波乱起こせるかもしれない。
同様の理由でネヴァブション。
善戦はできるのだが、もうひとつ足りないというイメージの強い馬だが、昨年よりは随分調子はいい。
勝ちきるのは難しいかもしれないが、うまくハマれば連下に怖い存在。
3歳勢はやや評価を下げたが、逆に無視もできない存在。
その中ではエイシンアポロンを最上位にしたい。
その理由はいうまでもなく、弥生賞でみせた不良馬場への適性。
無論、毎日王冠での2着もここでの通用の下地を裏付けるもの。
外枠が何より痛いアリゼオだが、毎日王冠の勝利馬はとにかくこのレースとの連動性が高い。
行きたがる気性の馬が、うまく折り合って中団からレースを進め、勝利できたことは大きな収穫。
位置取りと折り合いさえつけば、好勝負はできるはず。
3歳で地力が最もあるのはペルーサであろうことに異論はない。
前走は痛恨の出遅れがあったが、あれがなければ…という点も理解できる。
しかし、ダービー時もそうだったが、どうもこの馬は人気先行してしまうようで、現時点で単勝4番人気というならやはり躊躇してしまう。
それでも連下には加えておくべき1頭ではある。
もう一頭だけスマイルジャックを挙げておく。
前走を見る限り、ちょっと足りない気もするが、東京巧者の叩き2走目だけに一応警戒。
【馬券と総評】
やはり当日の馬場が気に掛かる。
それによっては、もう少し絞りこんでもよいのだが、現時点ではやや手広く。
シンゲン、ブエナビスタの3連単2頭軸マルチが基本線。
ただ、これらの軸2頭も共に3着以下の可能性もないわけではない。
点数が増えてしまうが、可能であれば、高配狙いのBOX馬券も持っておきたい。
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