■　第66回　皐月賞　結果

　これだけ印をつけた馬がきっちり上位独占するのは珍しい（？！）です。
上位陣の争いになることは割と明白でしたので、予想通りといえば予想通りなんですが、
まさか、アドマイヤムーンが３着を外すとは予想外でした。

　勝ったのはメイショウサムソン。父オペラハウスの特性がよく出ている馬で非常に力強い競馬。
サンデーサイレンス産駒が軽いスピードを売りにして大レースを席巻していますが、私はこういう血統の方がどちらかと言えば好きです。正直騎手の差で印を下げたところもあったので、石橋騎手ごめんなさいｗ
見事な競馬でした。

　メイショウと互角の勝負をしてきたドリームパスポートも立派でした。世代を代表するマルカシェンク、フサイチリシャールに敗れてはいたゆえ、地味ではあるがしっかりと安定した成績を残してきました。この成績は驚くに価しません。
しかし、やっぱり騎手で…（略ｗ　高田騎手もごめんなさいｗ

　３着にはフサイチジャンク。未知数の部分もありましたが、やはりこの馬も能力が高いことを証明しました。これからも安定した成績が望めそうです。

　さて、本命だったアドマイヤムーンとフサイチリシャール。この２頭は前者は後ろすぎ、後者は早仕掛けと、脚質が災いしたとは言えますが、痛い敗戦になった。これまではそれでも何とかしていただけに、ダービーに向けては大きなハンデとなりそう。とはいえ、サクラメガワンダーも加えた「５強」という構成でダービーを迎えることになり、非常に楽しみになってきました。

　■　第66回　皐月賞　予想

　各路線から、それぞれ安定した成績を残した馬が、一堂に集った皐月賞。
つぶ揃いのメンバー構成で、オッズ的な旨味こそ少ないものの、レースとしては非常に興味深い。
当日の天候は思わしくなく、波乱の起きがちな中山小回り2000ｍ。一概に力だけではなんともしがたく、騎手の技量や、馬自身のレースセンスも問われる一戦になるだろう。

　隙のない、ほぼ完璧な成績なアドマイヤムーン。圧倒的な力強さは感じないように思われがちだが、残している数字は驚異的。スローペースで確実に34秒台の脚が使え、かつ速い流れにも対応できる下地がある。各有力馬とも接戦とはいえ、ほとんどに勝負付けが済んでおり、文句なしに連軸筆頭で、よほどの不利でもない限り大敗はないだろう。ただ、必ず勝てるほどの圧倒的な力の差はないので、過信は禁物。

　単調な先行脚質から、前走で脱却しつつあるフサイチリシャール。ほとんど逃げに近い戦法で、これだけの成績を残せるのは相当力がないと不可能。目標にされつつも常に上位に粘るタフな力強さは信頼に十分足りうる。今度はG1でペースも厳しくなり、スローの瞬発力勝負にはなりにくい情勢。内枠を利して後続に脚を使わす展開になれば、小回りのこのコースで、チャンスも生まれる。

　ダービーで楽しみなサクラメガワンダー。力上位は認めつつもその不器用なレースぶりから、ここでは上記2頭には印を譲る。前走の敗戦は位置取りの差。持っている力は上記2頭とも遜色なく、好戦は十分に可能。

　TV番組で人気を博す無敗馬、フサイチジャンク。どうにも強敵を避けてきた感のあるローテーションが吉とでるか、凶とでるかだが、これまでのレースぶりはなかなか秀逸。これまでとは相手が違うので、真価を問われる一戦だが、レースセンスは感じられ、相手なりに走れるようなら、ここでも上位を脅かす存在になりうる。

　年明けを叩く、変速ローテーションが気になるものの、ジャリスコライトの昨年の破壊力も無視はしづらい。1番人気で敗れた朝日杯から、しっかり持ち直した前走も、安定感のある勝ち方だった。久しぶりの実戦と、道悪は大きなハンデになりそうだが、ここで好走するようなら、先はぐっと開けてくる。

　上位陣は強力だが、他馬にも粒ぞろいの好メンバー。十分にチャンスはある。
どんな相手でも先行しての安定感が魅力のメイショウサムソン、そのメイショウサムソン、フサイチリシャールとともに差のない競馬を繰り広げたドリームパスポート、スローペースに苦しめられたが、ペースが速くなって変わり身ありそうなショウナンタキオンに×印。

【馬券と総評】
　 安定感のある強力馬が揃った。ひとまずは3強構成だが、他馬にもチャンスはあるとみる。それでもアドマイヤは頭一つ抜けている感。旨味は少ないが、馬券的にも中心になる。天候が思わしくなく、荒れた最内をひいたフサイチリシャールは難しい側面もあるが、鞍上の手腕でそれをどう好転させるかがカギ。それほど速いペースにはならないだろうが、終始流れは落ち着くことがない競馬になりそうで、その辺りが伏兵馬の出番となる。

　馬連、３連単とも、アドマイヤ流し。３連単は2頭軸が理想ではあるが、オッズ次第ではアドマイヤ軸の1着、２着流しでもいいだろう。