■　第67回　菊花賞　結果

　 メイショウサムソンの３冠ならず。敗因はなんといってもアドマイヤメインの大逃げにつきるでしょう。
実際に大きく外に離れた１、２着の２頭以外には直線決して抜かれていません。
並んだら抜かせない類い希な勝負根性があるものの、切れる脚がないということか。
直線ではるか前方にいたアドマイヤメインを捉えることはできませんでした。

　逆に勝ったソングオブウインドはその恩恵を受けることができました。
菊花賞レコードが出るほどのハイペースの中、後方からの末脚爆発。
展開がはまったといえばそれまでだが、ドリームパスポートを差しきっているのだから、力のない馬にはできない芸当です。

　ドリームパスポートは距離の不安はなんのその。3000ｍでもいつもの素晴らしい切れをみせてくれました。
本当にこの馬の確実性には頭が下がります。

　今回のレースをつくったのはまちがいなくアドマイヤメイン。まさかあれほど積極的に行くとは思っても見ませんでした。一つ間違えると暴走ともいえる大逃げでしたが、直線ではあわやのシーン。武豊騎手だからできるレース運びで、結果的には弟のナイスサポートになってしまいましたね。

　それにしても、2週連続して3着までには絶対と思われた本命馬が4着…。
3連単狙いの私にはキツイ結果です。(笑)

　■　第67回　菊花賞　予想

　2年連続の３冠リーチ。メイショウサムソンが挑む。
勝負根性に秀で、自らが動いてレースをつくれる非常に強い馬と言える。
前走の敗戦もそう気になる材料ではなく、スタミナにも自信があり。
逆らう要素な何一つなく、本命はゆるぎない。強いて言えば戦績からもはっきりしているように、単勝勝負はしにくいタイプ。３冠への期待は大きいが、勝ちきれるかどうかは絶対視はできないだろう。

　逆にドリームパスポートはダービー３着がマイナスにとられ人気は落とし気味。
たしかに距離への不安はないとはいえない。本命馬と違い、こちらはどちらかと言えば切れるタイプで、中距離向きであることは否めない。折り合い面は重要な要素でもあり、ここで大敗する可能性も大きい。
それでも３冠王手の馬に３度土をつけ、同じ安定感を示す。何度も同じレースを戦い、その実力は互角であることは周知の事実。不安要素はどの馬にもあり、やはりここも素直に対抗格といってよいだろう。

　春主力組以外にそれほど注目すべきライバルは出てこなかった。となると春主力組が引き続き中心になる。
その中ではやはり、マルカシェンクの地力が恐い。骨折休養明けからギリギリ間に合った強硬ローテではあるが、著しい充実ぶり。決して早熟タイプとも思えず、ここから来年に向けての飛躍を期待したい。
ただ、やはりこの馬にも気性的な問題が多く、この距離には不安要素はある。それはドリームパスポートよりも大きいだろう。菊花賞は追い込み馬には辛い展開。今回は積極的に勝負に出て欲しいところでもある。

　前走、着順では７着と大きく大敗したアドマイヤメインではあるが、直線の不利は大きかった。さらに勝ち馬とは２馬身も離されておらず、オッズ次第では馬券的にかなりおいしいかもしれない。逃げにこだわるかどうかは鞍上次第だが、前々で競馬できるのは、うまくいけばかなり大きいアドバンテージ。直線の粘りにも自信あり。ただ、あまりにスローペースだとそうとう直線で引き離していないと分が悪い。

　別路線組ではミストラルクルーズに食指が動く。例年菊花賞には依然晩成ステイヤータイプの穴馬入線がみられる傾向。この馬はステイヤータイプがといわれれば疑問も残るが、少なくともスローペースで速い上がりがあるのは大きい。不発に終わる可能性もあるが、内枠利してうまく立ち回れば、上位食い込みはありえそう。

　フサイチジャンクは前走が期待はずれ。とはいえ不利があり、前走だけでは決めきれない面もある。逆にトーセンシャナオーは前走評価。同じ騎手という点も恐い。ソングオブウインドは夏場を使って充実一途。一叩きのアペリティフまでを警戒圏内に。

【馬券と総評】
　 速いというよりも、強いという印象の強いメイショウサムソン。このタイプにはテイエムオペラオーやビワハヤヒデなどが思い浮かぶ。馬券を買う側としては最も買いやすいタイプで、まず間違いなく３着入線は可能だろう。軸としてはこれ以上ない存在。
ただ、３冠がかかって圧倒的人気を集める。安定感を認めるも、馬単３連単での２着、３着狙いの流しも面白いだろう。
オッズ的には手広くも難しい。馬連流しは当然の軸はしても、相手はある程度絞る必要もある。３連単も軸不動。マルチよりも３着は捨てて、１着流しと２着流しの裏表で勝負したいところ。