■　第47回　宝塚記念　結果

　今回のディープインパクトの印象はまさに“暴君”。例によっての若干の出負けによってかなりの後方の競馬。これはもしかしたら届かないかもしれないという私の杞憂を吹っ飛ばす、道中かなり速い位置からの大まくり。当日の重馬場というのがあったにしろ、本命馬にあんな競馬をされたら、差し馬の有力馬にはたまったものではないでしょう。道中で次々になぎ倒され、結果、ディープに最も離れた位置にいたバランスオブゲームが粘れた競馬でした。

　リンカーンもアイホッパーもみんな重馬場を敗因に挙げていますが、シルクフェイマス以外はディープインパクトに完全に殺されたといっても過言ではないかもしれません。

　そんな中、2着に入ったナリタセンチュリーは立派でした。得意の重馬場の京都。休養明けを敬遠したが、好調時とかわらない姿を見せてくれました。

　■　第47回　宝塚記念　予想

　ディープインパクトの参戦があったからなのか、なんとも寂しいメンバー構成。これでますます負けられなくなったディープインパクトだが、勝てるかとうかというより、どう勝つかが見どころになる。アクシデントない勝利を祈りたい。

　凱旋門賞を夢馳せるディープインパクト。好敵手に恵まれなかったのはやや残念ではあるが、現役最強馬を誰にも文句を言わせない。その証明を残した前走は圧巻の一言。当日の馬場は若干不安があるが、このメンバーでは言い訳にもなるまい。勝負してくる馬もいない可能性も高く、ここはすんなりと決めたいところ。当日は京都コース。後ろから来る馬よりも前を楽に逃げさせないことだけに留意したい。

　前走、ベストともいえる走りを見せたリンカーンでも、ディープインパクトの相手としては役不足の感は否めない。安定感を示す近走ではあるが、まだまだ絶対視ができない背景はある。とはいえ、ここではその危険性も低いメンバー構成で、また京都コースという点も大きな安心感を与える。地力という点でディープインパクトとは差があるのかもしれないが、リンカーンと他馬との差もかなり大きいことは前走で証明してみせた。鞍上はもうG1の2着はもう飽きただろう。計算が立ちにくくなるが、本命馬には勝負しにいってほしい。

　今回は馬券的には３番手争いに妙がある。前走は大敗を喫したが、言い訳は効くカンパニーの切れ味に期待したい。京都コースには実績もあり、近走の充実ぶりならこのクラスでもいい勝負ができそう。むしろG1クラスの速い流れの方が向くかもしれない。

　3連勝の勢いを駆ってG1挑戦したトウカイカムカムの5着は褒められる内容といってもいいだろう。特に挑戦での粘りは意外なものを見せられた。適距離に戻って再度地力を計りたい。

　前走は勝ってほしかったアイホッパーだが、復帰後3戦して順調にここまできた。スローの長距離戦での強烈な末脚が武器の馬だけに、ここはあまりレース適性が高いとは言い難いが、地力を考えればこのメンバーなら十分食い込める余地はある。

　単騎逃げは見込めないが、京都ならシルクフェイマスの地力も脅威。ただ、当日は馬場があまりよくない予想。馬場渋化するとからっきしの馬だけに、当日の馬場次第か。

【馬券と総評】
頭数とオッズを考えれば、かなりの絞り込みは必要。
馬連ではディープ、リンカーンの1点買いでもいいだろう。他馬は押さえ程度か。
3連単もディープとリンカーンの1、2着流し、1、3着流しを押さえが妥当。
余裕があるなら、ダイワメジャー、ハットトリック、ナリタセンチュリーも連下には加えてもいいだろう