予想本文
ここにディープインパクトがいれば…とも思わせる、これといったスター不在の古馬陣の心配はあったが、粒ぞろいの好メンバーが揃い、予想するにはおもしろみのある一戦となった。どの馬にも一癖あり、一筋縄ではいかないかもしれない。
このレースは、過去ツルマルボーイが好戦したが、基本的には追い込み馬は苦しい。そして今回は先行脚質の有力馬が揃った。ポイントは「中距離の差し馬」とみる。
ここからの始動になり、休養明けにはなるゼンノロブロイ。それまでのもどかしい競馬がウソのような昨年のG13連勝の年度代表馬。仕上がりは十分に見えるが、3連勝した鞍上とは手替わりするのが少し気になる。もちろんそれでも名手ではあり、連軸という意味での本命となる。
タップダンスシチーに年齢の考慮は必要ないと断言はできるが、今回はビックゴールド、コスモバルクと、少々やっかいな同型がいるところが気になるところ。今の充実ぶりに文句をつけるところはひとつもないが、ただその一点のみが気にかかる。圧勝と大敗が背中合わせである側面も抱えている分、本命の印は譲った。
まだ、未知の部分が多いが、トウショウナイトの前走の頑張りは見事だった。阪神コースに実績がないが、中山でのレースぶりをみる限り、坂は心配はない。ただ、ペースが上がった際に終盤でのいつもの脚が使えるかどうかがポイント。
本来、今回のレースに最も向くのはサンライズペガサズ。阪神に実績があり、上記で挙げた典型的な「中距離の差し馬」。大阪杯と同様のレースができれば好勝負は必至だが、仕掛けどころが非常に難しい馬でもあり、鞍上の手替わりがどう響くか。
追い込みに徹するだけでは、なかなか難しいが、先行激化の恐れがあるだけにチャンスのありそうなのがハーツクライ。コーナーを上手に捌ければ上位進出の可能性は十分にある。展開頼みにはなるものの一発の可能性がある以上、無視もできない。
リンカーンは2年連続して春の天皇賞1番人気を裏切った。やはり本質的には中距離の方があっているのかもしれない。ただ、残した成績は昨年よりはよい分、前年3着だったこの馬にも注意は必要か。
シルクフェイマスはとにかく良馬場という絶対条件が必要だが、それを考えても昨今の成績はいまひとつ。それでも安定感は十分なので3連単には外すことは難しい。
牝馬ながらアドマイヤグルーヴも、中距離での安定した差し脚があるだけに一考。
【馬券と総評】
今回は2頭の一騎打ちムードは高まってはいるが、ともに弱点は抱えており、それほどまでに抜けているとも思えず、波乱の可能性も秘めてはいる。
ひとまず安定感からゼンノロブロイの軸は外せないが、遊びでゼンノ、タップを外した馬券も面白いかもしれない。
ただ、一応推奨としては、馬連ゼンノ流し、3連単はゼンノータップ、ゼンノートウショウの2頭軸マルチとしておく。
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