■　第132回　天皇賞（秋）　結果

　戦前の予想通り混戦模様のこのレースを象徴するような結果になりました。
比較的どころか、かなりゆったりとしたペースになり、後方待機馬にはキツイ流れとなったが、逃げるダンスパートナーを本命、ゼンノロブロイが猛追。しかし勝ったのは並んで再度伸びたヘヴンリーロマンスに軍配が挙がりました。
鞍上、松永騎手は牝馬限定以外のレースで初のG1制覇となりましたが、それでも勝ったのはやはり牝馬という見事な“女たらし”ぶりを発揮してくれました。(笑)

　牝馬ではスイープトウショウが人気を集めたので、ダンスインザムードやヘヴンリーロマンスには人気がなく、３連単はとんでもない結果になりましたが、ゼンノロブロイが頑張ってくれたおかげで、なんとか格好はつきました。

　他の注目点としては、サンライズペガサスには期待していたし、上位の結果を見るともっと好走してもよさそうなものでしたが、案外の結果となりました。リンカーンは戦前の調教過程があまりに良かったので印を打ちましたが、まぁ、この距離とこの展開では仕方のないところでしょうか。

　やはり、本命ゼンノの力量はさすがではありましたが、やはり、１、３着の牝馬２頭が印象に残ったレースとなりました。

　■　第132回　天皇賞（秋）　予想

　中心馬不在の古馬戦線ではあるが、好メンバーが揃った。とはいえ、それぞれがG1をとりあった結果ともいえ、本来的にはG2やG3でこれくらいのメンバーが揃うようだとうれしいところ。×印群には枚挙にいとまが無くとても印がまわらないので、割と思い切った取捨選択が必要になりそう。

　本命には海外遠征ローテで順調さを欠くとはいえ、やはりゼンノロブロイ。宝塚記念では案外ではあったが、このコースでは安定した成績。相手揃ったとはいえ、どれも一長一短で完成度、安定度の点で信頼できると見る。

　対抗以下はかなり難解。このレースの傾向に従い、中距離のスピードある差し馬を中心に据えたい。そういう意味ではサインライズペガサスが最も向いてそう。前走毎日王冠は極端な上がりの競馬になったため、今回のレースに直結しにくい可能性はあるが、中団からの差し脚にはここでも通用してもいい。

　リンカーンは順調そのもの。今回一番いい形で本番に望めそう。距離的にスピード競馬には向いてなさそうでもあるが、その心配はなくなったといってもいいくらいに前走は見事な競馬をした。人気でも無視しづらい。

　タップダンスシチーの取捨が今回はポイントとなりそう。宝塚記念はアクシデントもあったが、それだけがすべての敗因でもなさそう。その敗因の一つに競られて引っかかった経緯がある。今回そのような馬は見あたらず、東京コースの2000ｍという向かない条件ではあるが、すんなり行ければ地力は物を言う。

　これ以下の候補となると、本当にどの馬にもチャンスもあり、不安点もある。絞りきるのは大変ではあるが、比較的人気のないところから選びたい。

　スズカマンボもここでは無視されがち。長期の休養明けで、状態も芳しくない。ただ、天皇賞・春を勝ったこの馬ではあるが、本来は中距離向き。その適性が発揮できれば、少々やっかい。

　ハットトリックは最後方からの競馬に限界を感じる現状。ただ、スムーズな競馬がここのところ全くできていない点もあり、人気ほど軽視はできない。

　ヘヴンリーロマンスも牝馬らしい、いい瞬発力を持っている。ここは相手強いが、それでも１票は投じてみたい。

【馬券と総評】
　 人気どころのハーツクライ、スイープトウショウ、テレグノシスを外した。印が回らないといったのが実情で、実力的にはまったくヒケはとらない。アサクサデンエン、キングストレイルらも面白みがある。今回３連単は至難のワザとなり、オッズも割れ気味で大きなリターンも期待できないので、本戦は馬連で望みたいところ。そういう点では、ゼンノロブロイの安定感は信頼できそう。ゼンノロブロイ流しなら、ここで無印にした人気馬も含めて流しておきたい。３連単においてもゼンノの軸は外せないところか。