■　第57回　朝日杯フューチュリティS　結果

　このレースは不思議と圧倒的に人気の関東馬がよく敗れる印象があります。そんな印象も手伝って、完成度の高いジャリスコライトより、フサイチリシャールを上位に挙げたのですが、その期待にそぐわぬ見事な勝利。父クロフネを彷彿するようなスピードで圧倒しての競馬でした。この産駒はよく走っており、今後も注目です。

　予想では抜けになってますが、２頭軸マルチで勝負したので、もちろん馬券では押さえてあったスーパーホーネット。３連単があるので、予想の×印をもっと増やした方がいいかもしれませんねぇ。(笑)それでも２着はちょっと驚いた見事な末脚でした。

　期待されたジャリスコライトは３着が精一杯。しかも審議の対象にもなり、あわや降着の可能性もありました。前走までの「大人の走り」はどこえやら…。若駒はわかりません。それでも格好はつけた形で、今後の成長に期待しましょう。

　全体的には大きな波乱のない実力馬同士の競馬となりました。このレースは堅いという傾向は来年以降も続きそうです。

　■　第57回　朝日杯フューチュリティS　予想

　同じ２歳戦でも牝馬の阪神JFは波乱傾向があるが、牡馬の朝日杯FSは堅い傾向にある。
東西のエース格が揃って参戦し、馬券的な旨味は薄いが興味深い一戦となった。

　本命にはスケールの大きさを買ってフサイチリシャール。逃げての勝利が続いているだけに不安定要素はあるとはいえ、父を彷彿させる圧倒感がある。前走、前々走は圧巻の一言で、逃げて34秒台の脚を使われては後続はたまったものではない。マイル戦でペースが上がることは必至で、今回はハナを切ることはないだろう。心配なのはその一点に尽きる。

　東の雄ジャリスコライトは完成度が高い。キャリア２戦だがそのレースでみせた競馬ぶりは本当に２歳馬か？と疑いたくなるほどの完璧な内容。脚質的にも安定感があり、すばらしい末脚を持っている。気性的にも大人びており、どのような展開にも対応できるだろう。その上、鞍上も強化しての必勝態勢。３着以内の入線はかなりの確率があるだろう。

　朝日杯といえばコジーン産駒という印象があるくらい、早期のマイル戦向きな血統のアポロノサトリ。このメンバーでは前々走でスーパーホーネットに敗れ、そのスーパーホーネットがダイヤモンドヘッドに先着を許している力関係ではあるが、その背景を覆すほどの説得力が前走にはあった。手替わりという要素も加わり、期待感が増す。

　久しぶりとはなるがショウナンタキオンの前走は鮮烈なものがあった。最後方からだた一頭、別の次元の末脚見せた様はここでも十分に驚異。ただ、このレース形態で休養明けの追い込み馬は割引が必要となる。爆発力は認めるものの、気性的な不安要素が気にかかってのこの評価。ただし発馬五分なら、頭までありそう。

　まだ能力の判断が難しいが、ダイヤモンドヘッドとディープエアーを押さえの候補に。

【馬券と総評】
スローペースのレース経験馬が多く、G１の厳しい流れになって変わる馬がある可能性があるとはいえ、フサイチリシャールとジャリスコライトの２頭は抜けた印象があり、信頼してもよさそう。どちらを軸にするかは好みの問題だが、２頭の一騎打ちの可能性もある。どちらも大差ない人気になるだろうが、若干オッズも有利なフサイチリシャールを馬連の軸に。
３連単はフサイチリシャールとジャリスコライトの2頭軸マルチでいいだろうが、それほど手広くいく必要もなさそう。