■　第10回　秋華賞　結果

　予定通りにレースを進め、直線では楽勝に見えたラインクラフトを、まるで前走の再現のごとく再度エアメサイアが猛追の上、きっちりと差しきった。さすがに今年G1レースを軒並みかっさらっている二人の西のトップジョッキー。どちらも見事な競馬ぶりでした。

　それにしても見事なのはエアメサイア。人気に表れていたように、今回は前走より遙かに厳しい条件で、かつ本命馬は完璧な競馬をしたといえる。それでも差しきってしまったのだから、馬の力は無論だが、武豊騎手の力量によるところも多分に手伝ったといえよう。そのくらい見事な仕掛けでした。

　ラインクラフトも完璧な競馬をした上での敗戦で、これは仕方のないところ。十分に力を発揮したといえるだろう。

　３着にはニシノナースコールが入り、3連単でも堅い馬券となってしまった。とはいえ、他の有力馬は軒並み大敗していることを思えば、それほど堅いレースだったとも思えず、それほど2強の力が抜けていたとも思える結果となりました

　■　第10回　秋華賞　予想

　ラインクラフトの前走の敗戦をどうとるかがポイントになるが、「2000ｍをこなせた」という点は大きなプラス材料になる。阪神から先行有利の京都内回りに変わる上、休養明けの一叩き効果も見込める。元来このレースは桜花賞馬に相性がいいことも手伝って1番人気は必至だろう。ただ、春のマイル戦に比べればやはり依然不安点も残る点も忘れてはならない。

　ラインクラフトに若干の不安がある以上、他馬にもチャンスありと見たいところだが、これといった対抗馬がいないのが寂しい。押し出され気味にラインクラフトが本命となり、対抗格もエアメサイアで仕方のないところ。こと安定感は随一といえ、連軸には最適であろう。ここでも大敗は考えられないが、前走はただ一頭マークしていればよかったラインクラフトにごちゃつく京都コースに替わっては、勝利することは難しいかも知れない。

　上記2頭に互角の力を秘めていそうなのがデアリングハート。ラインクラフトには完敗続きとはいえ、他馬には引けをとっていない。また、条件が変わっての新味を見せる可能性もある。ただ裏を返せば、大敗もありうるともいえる。

　レースパイロットも秋を迎えての成長の余地は十分にある。休養明けでも注意が必要か。

　穴の候補では他路線の未知の魅力でニシノナースコール。中距離の実績あるコスモマーベラス。先行力あるジェダイドまで。

【馬券と総評】
やはりラインクラフト、エアメサイアの連がらみの確率はかなり高そう。
馬連では安定感あるエアメサイアにも食指は動くが、やはり頭まであるラインクラフトを軸。３連単は無難に2頭軸マルチがよさそうではあるが、ラインクラフトの1頭軸も押さえておきたい。