予想本文
これといった主役は見あたらないものの、粒揃いの好メンバーが揃った。中距離での快速馬を決める争いとしては見応えのある一戦となりそう。後方から切れる脚を使うタイプと先行して粘りきるタイプが比較的はっきりと別れた構成。本来なら切れるタイプが有利のこのレースも、今年に限ってはさしたる逃げ馬なく、一概に言い切れない背景がある。スローぺースは考えられないが、速い時計は恐らくないだろう。それだけにどの馬にもチャンスがあるといえるレースとなる。
前走の京都大賞典で上がり32秒台という驚異的な末脚をみせたスイープトウショウ。とはいえ、超スローペースの展開で、タイムは平凡以下。昨年のこのレースでも32秒の脚を駆使しながらも届かなかったように、今年も同じ様な背景がある。ただ、昨年の追い込み一手からは柔軟に対応できる地力を身につけた。決して強気にはなれないが、それでもこのメンバーなら主役には間違いないだろう。
今年の3歳勢のレベルは非常に高かったといえる。その中で主力であったアドマイヤムーンの前走の復活は鮮やかであった。この夏確実に成長をみせた点は大きく評価できる。この顔ぶれなら通用の下地は十分。先行各馬も強力で前がとまらない中、どこまで差し込めるかがポイントになりそう。
安定感ならスウィフトカレント。地味で、堅実な成績ではあるが、いずれのレースも勝てたレースをとりこぼしている感。末脚勝負なら、本命馬にもヒケはとらない。相手は揃うがここでも相手なりにこなせる下地は十分にある。前がバテる展開必須ではあるが、旨味は十分。
アサクサデンエンの前走はあまりにも案外ではあったが、もともと鉄砲の効くタイプではないので、一叩きの変わり身に期待。ここ2年の安田記念、昨年のこのレースと、東京コースでの中距離レースの地力は説明の必要はない。
上記4頭はすべて差しタイプ。そんな中、先行勢での筆頭格でレースをつくる役目を担うダイワメジャー。並べばしぶといのは周知の事実。いかに後続有力馬の末脚を封印するかが大きなポイントになろう。切れる脚はないので、単純にスローペースに落とせばよいというわけでもなく、難しい乗り方を強いられるが、そこは鞍上に委ねられるところ。
そのダイワメジャーと同タイプで、なかなか先着はできないが、大レース向きの渋とさを持つダンスインザムードも安定感は十分。3着圏内には恐い。後は穴馬となるが、そろそろクラス慣れの見込めるカンパニーと、涼しくなって恐いハットトリックらも、十分に太刀打ちできる背景。
【馬券と総評】
やはりポイントはダイワメジャーやダンスインザムードが先行して粘りきるか、後続馬に差されるかがポイント。単純にぺース判断でもなく、予想は非常に難しい。複雑な要素がからみあい、騎手の力量が問われる一戦。どのような流れでも比較的柔軟に対応できるスイープトウショウにはやはり信頼感は高い。それゆえ、ともに一緒に上がってくるであろう差し馬を主軸に据えた。とはいえ、絶対の信頼感とも言い難く、どの馬にもチャンスはあるだろう。
馬券的には手広くいきたい。馬連なら、スイープトウショウが軸で総流しでもよいかもしれない。3連単は困難を極め、一応推奨としては点数は多いが、スイープトウショウ軸1頭マルチ流し。
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