予想本文
11頭というなんとも寂しいメンバーにはなったが、ディープインパクトとハーツクライの凱旋レースに、牡牝の3歳主力が参戦。馬券的にはともかく、必見のレースにはなった。汚名を着せられた王者の復権を賭ける一戦となる。
国内現役最強馬の復権に敬意を払い、ディープインパクトはやはり主役。無人の野をいくがごとく、国内G1タイトルを総なめした実力は、凱旋門賞の敗退程度では疑えない。今度は3歳勢の挑戦を受け、有馬で唯一先着を許したハーツクライへのリベンジとなる。ただ、海外からの復帰戦、さらにすでに種牡馬入りが決まっていることからも、目一杯の競馬ができるかどうか。引退となる有馬記念はともかく、このレースで全くの不安要素がない訳ではないことは付け加えておく。
果たして今年の3歳勢の世代レベルがどの程度かを計る一戦となる。フジキセキの最高傑作はカネヒキリと思っていたが、ドリームパスポートがここで好走できるようなら、考えを改める必要がある。あれだけ鞍上が変わっても常に3位入線してきた足跡は素晴らしいのひとこと。好位からの切れ味はむしろ祖父のサンデーサイレンス産駒の特徴。逆に言えば古馬を相手にするには軽いとはいえるスピードタイプの馬ではあるが、位置取り的に王者をマークできる立場を考慮した。
前走の敗戦で少しトーンダウンしてしまったが、2冠馬メイショウサムソンも引き下がれない。ドリームパスポートと違ってこちらは重厚感のあるレースぶり。特に並んでの勝負根性は特筆もの。広い直線コースで離れて差されると力が発揮できない点が露呈してしまったが、とにかく並べばしぶとい。このレースにおいては先行差しは非常に有利でもあり、得意の展開に持ち込めれば、好勝負必至。
当然の対抗格であろうハーツクライ。しかしどんなレースをするのかが今ひとつ読めない。元々は追い込みに近い差し馬で、昨年の有馬記念で先行に転じ、ディープインパクトを封殺した。その後はすべて海外レース。凱旋門賞でディープインパクトが先行したように、海外のレースはおしなべてスローペースなので、日本馬は必然的に先行になる。1年近い間隔をあけての国内レースとなると、やはり不安も付きまとう。とはいえ、ほんのわずかな不安でしかないのだが、その点で3歳2強に印を譲った。
今回のこの4強以外では、やはり外国馬を考えたい。ウィジャボードはこのレースも経験があり、香港でも成績を残した。前回のジャパンカップでは5着には敗れたものの、大きな差はなくやはりその安定感は不気味。
【馬券と総評】
どうしてもディープインパクトが中心となる。不安要素がないわけではないが、さすがに11頭となっては、ここは勝利したいところ。馬券的には頭数は少ないものの、好メンバーが揃っており、それだけに難しいレース。構図としては国内4強+外国馬となる。馬連はディープインパクト流し。3連単もディープの1着流しとなるが、やはりBOX馬券を押さえておきたい。ただ、オッズ次第で点数は絞る必要はあるだろう。
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