予想本文
空洞化の続くスプリント戦線。次代のスターが育ちつつある感もあるが、本来マイルくらいの距離が向く馬の参戦も多く、小回り平坦コースの上、当日は雨模様。
不確定要素の多い混戦模様となった。
ペースは極端に早くないとはいえ、このコース形態を考慮し、各馬前目の競馬。
後方待機馬は4コーナーでの捌き方に騎手の技量が問われる展開。
フルゲートということもあり、内で揉まれることは得策と言えず、いかにごちゃつかず、かつ効率よく差すことが重要になり、運に依存する要素もあるだろう。
単純に力関係では群を抜くであろうスズカフェニックス。
末脚の強烈さは周知の事実で、届かず敗れたとはいえ阪急杯での猛烈な追い込みは鳥肌がたったほど。
今回のレースは不利な要素があまりに多く、そう簡単には勝たしてくれないだろうが、距離という点においてはペースが上がる分、意外とレースはしやすいかもしれない。
このメンバーではそれらの不安より、未経験であるがゆえの期待感の方が大きい。
中京コースで追い込み脚質ということを考えれば、もっと外枠がほしかったところではあるが、ギリギリの枠を引いた。
後は鞍上に任せるのみであろう。
全体のレベルが落ちてきたともいえるが、8歳にして注目を浴びてきたプリサイスマシーン。
好位から競馬が出来る点は有利で、なんといっても追える鞍上。
この距離での実績はないが、昨年のこのレースの4着馬。
比較的融通は効きそうで、それほど苦にはならないとみる。
アンバージャックを前走で見限るのは早計に思える。前走は明らかに太目残りが見られた。
当日10キロ近い減量が必須条件とはなるが、わずか数ヶ月で500万下から重賞ホースにまで上り詰めた馬。
雨は気になるところだが、この距離なら好勝負。
明け4歳で成長著しいマイネルスケルツィ。一頓挫あったが、ときどきのポカを覗けば、その後も重賞戦線で安定した戦い。
かかる気性でこの距離に不安点はなく、十分主力級といえる力量がある。
ただ、重馬場をこなせるかどうかには不安点が残る。
勢いと言う点ではエムオーウイナー。坂路で破格の48秒台の時計を叩きだし、今回唯一に近い純然たるスプリンター。
コースも、重馬場も他馬に比べると実績もある。このメンバーなら格下とは言えず、大仕事をしそうな雰囲気。
中京の1200mはベストのシーイズトウショウ。内枠と重馬場は気になる材料ではあるが、いきなりでも好勝負の下地。
差し届く展開になればスプリングノアール。当日が良馬場ならもっと評価を高くしてもよいくらいに末脚には見るものがある。
大穴狙いでスリーアベニュー。ダートでの安定した差し脚が、初の芝でも発揮できれば恐い存在。
奇襲に出た場合のオレハマッテルゼ。重馬場は苦にせず、先行すればしぶとい。前々の競馬ができれば最近不調とはいえ、変わり身もありうる。
【馬券と総評】
通常なら、スズカフェニックス、プリサイスマシーン、アンバージャック、マイネルスケルツィの4強構成と言い切れそうでもあるが、距離、天候、コース実績を考慮すると、付け入る隙は十分残されている。
馬券としては、不利条件があるとはいえ、単純に力上位とみるスズカフェニックスの軸を不動とし、後は柔軟に構えたい。
馬連ならスズカフェニックスから金額配分の上、手広く。3連単はスズカフェニックスから、プリサイスマシーン、アンバージャック、マイネルスケルツィらとの2頭軸マルチ。
主力4頭のBOXを重ねてもよいだろう。
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