■　第68回　オークス　結果

　波乱が続いたG1レースだが、ようやく少し落ち着いた結果に。

　勝ったローブデコルテは意図的ではなかったのかもしれないが、本命馬をしっかりマークできる位置取りで、仕掛けを遅らせきっちりハナ差差しきりました。
このあたりはさすがにこのレース3年連続連対している鞍上の力でしょう。
それにしてもコジーン産駒で2400ｍを勝つ馬をみるのは久しぶりでした。やっぱり馬も褒めてあげたい。

　TVでは勝ったと思われたベッラレイア。自力で動いて、早めは早めの位置取りは決して悪い騎乗ではなく、むしろ後方にいた方が届かなかったかもしれません。
それでも勝てる能力はあったが、最後ハナ差差されてしまいました。
1番人気馬はこのあたりが難しいところ。
結果論にはなるが、むしろダイワスカーレットがいた方がよかったのかもしれません。
秋山騎手はG1初優勝を逃してしまったが、十分その力量のある騎手。馬も決して力負けではありません。
今回は逃しましたが、今後まだまだチャンスは期待できます。

　後方から持続力ある末脚でしぶとく食い込んだラブカーナ。ミンティーエアーが3着だと今度は安すぎる馬券になるところをほどよく中和してくれました。(笑)
やはりああいう接戦になると、持ち味が活きますね。

　■　第68回　オークス　予想

　ウォッカのダービー参戦は予定通りとはいえ、直前に桜花賞馬ダイワスカーレットが回避。
これで3強のうち2角が不在、ベッラレイアの独壇場ムードの今年のオークス。
ただ、歯欠けのメンバー構成になったのは否めなく、他馬の力関係も全く不明になった。
連続で続く極端な大荒れ傾向は、意外とこの混戦ムードによって終止符が打たれそう。
もちろん、オッズが割れることゆえのもので、堅い馬券というわけではない。

　このメンバーなら本命はハッキリしている。ベッラレイアの前走を見た者なら、恐らく逆らう気は失せるだろう。
全く届きそうにない位置から、いくら長い直線の東京コースとはいえ、１ハロンの間に他馬をごぼう抜き。
とにかく末脚は強力。距離適性にも不安なく、同じ東京コースで、今度はやや早目の仕掛けが予想される。
桜花賞１，２着馬がこの場にいても、十分の本命候補といえる。
ただ、過去、不発に終わったことはないが、逆にその末脚が不発に終わるようなことになると、もちろん大敗もありうる。
G1レースでペースが上がっても同じ脚が使えるかがポイントとなりそう。

　桜花賞組以外で上記本命馬を除くとこれといった馬は見あたらないが、ザレマは距離が伸びて期待感が増す。
切れる脚はないが、長距離のスローペースで先行して安定した脚が使えるのは強み。
鞍上に名手を得て良血開花の場面も。
ただ、後方待機馬はいずれも強烈な末脚揃い。この東京コースが有利とは言えない面もある。

　５馬身ちぎられたとはいえ、桜花賞３着カタマチボタンの安定感も１，２着馬不在のここなら地力上位。
血統的にもこの距離はギリギリ守備範囲でこなせそう。
相手なりに成績を残しており、侮れない存在。

　ミンティエアーは前走、本命馬に屈したとはいえ、素晴らしい脚を披露した。
中距離以上で長くいい脚が使えている点はこのレースでは大きな魅力となる。
インパクトという点で本命馬には劣るが、地力は十分通用の下地がある。

　東京コースなら、この距離でもハロースピードの変わり身が恐い。
こちらも末脚は長く使えるので東京コースではしぶとい追い上げがみられそう。
後はやはり距離がこなせるかどうか。

　さすがにこの距離ではどうかと思われるので評価を若干下げたが、ローブデコルテも桜花賞では好走できた馬。
鞍上にこのレース３年連続連対中の福永騎手だけに、ここでも警戒は必要か。

　トウカイオスカーは２走前の追い込みは忘れられない。展開次第で上位もありえる。
極端なハイペースは考えにくいが、前が乱れるようだと大外強襲を狙ってくるだろう。

　同様にラブカーナも末脚は安定したものを持っており、この距離に変わって楽しみが増える。
直線混戦になれば割ってこれる勝負根性も兼備。

【馬券と総評】
　 やはりベッラレイアの中心は不動。
他にも末脚自慢の馬は揃ったが、前走の印象は強烈。負けられぬ一戦になりそう。

　ただ、他馬についてはかなりの混戦と言える。後方待機馬に切れのある馬が揃った。
それだけに直線の攻防は見応えがあるが、前方で競馬のできるザレマにはその辺りが有利。
ただ、どの馬にもチャンスがあるだけに、楽観視はできない。

　馬連ではベッラレイアから手広く。
３連単が難しいが、やはりベッラレイアから相手を変えた２頭軸マルチ馬券が妥当なところ。