予想本文
大波乱の桜花賞で、有力馬の屋台骨がぐらっと揺らいだ。
勝ち馬もそれほど信用がおけず、各馬横一線の混戦模様になってしまった。
さらに大幅に距離が伸びることで、未知数の要素も増え、全く予想ができない情勢。
トライアル各馬にも新星と呼ぶまでには至らず、ひとまずは桜花賞の有力馬の巻き返しが妥当なところになりそう。
5着に留まった桜花賞ではあるが、強烈な末脚をみせたリトルアマポーラ。
末一手のこういうタイプは、実はあまりこのオークス向きとは言いにくい。
ただ、この馬のよさはしっかりと勝ちきるだけの持続性のある末脚があることが強み。
完全に脚を余した京成杯を除けば確実に34秒の脚。
重馬場や2000mの経験もあり、距離の不安もそれほどなく、調教過程も良好。
広い東京コースで持ち味を十分に発揮してほしい。
ただ、問題は当日の馬場の状態と、展開。
おそらくスローが予想されるだけに後方一気のレースでは届かない可能性も高い。
ソーマジックは距離的に苦しいとみるが、安定したレースができるタイプだけにこの距離でも、そう大崩れすることもないだろう。
距離不安は確かにあるが、幸いスローペースが予想され、実質直線だけの競馬になりそう。その不安がないならば、好戦必至の注意したい存在。
重馬場勝利経験があることも大きく、ペース不問の確かな末脚は信頼感が増す。
1番人気を裏切ってしまったトールポピー。
阪神コースに実績があるが、父ジャングルポケットはなんといってもミスター東京2400m。その血を引くこの馬にとっては、このコースは得意なことはあっても不得手ということはあるまい。
ただ、桜花賞の負け方は、気になるところ。
速いペースについていけず、後方からの競馬になったが、思ったほど伸びてこなかった。それが果たして減った馬体重のせいと言い切れるかどうかの不安点がある。
別路線組で人気を集めそうなのが、レッドアゲート。
すでにこのコースの経験があり、結果も上々。
まさにオークス向きの典型的なタイプと言える。
時計も水準以上で、桜花賞組には決してヒケはとらない。
G1の流れで何処まで通用できるか楽しみがある。
距離適性がありそうな恐い存在がスペルバインド。
母の父がディンヒルで、母系的にこの距離向きとは言えない血統ではあるが、この馬自身は明らかに今回の距離延長は歓迎の要素。スローから34.0の脚が出せるのは非常に大きな武器になる。
折り合い懸念があるので、スムーズなレースができれば面白い。
忘れな草の勝ちっぷりが印象に残ったムードインディゴ。
それまでのトライアルではいまいちな成績だったが、この馬も距離が伸びて変わってくる可能性を秘めている。陣営の距離に対する自信も後押し。
桜花賞では大敗したブラックエンブレムは、いつもの出遅れがあったこともあったが、やはり距離的に流れが忙しかったという印象もある。
そのため、まだ見限ることはできず、出負け癖を克服して好位につければ、チャンスも見込める。
もう一頭を挙げるなら、単騎逃げ見込めるカレイジャスミン。
相手は揃って差しタイプ。うまく立ち回れば、粘り込みはありえる背景。
【馬券と総評】
いざ予想してみると、結局桜花賞組が上位を占めた結果になった。
距離延長、馬場悪化、荒れた桜花賞、スローペースと波乱を演出する要素が揃いすぎているが、それでも期待感を持って望めそうなのがリトルアマポーラ。
大外枠はあまり歓迎材料ではなく、スローペースも気になるところではあるが、前残りになれば仕方がないという割り切りも必要か。
距離不安もあるが、レース上手なソーマジック、桜花賞1人気からの反撃のトールポピーを相手。
馬券は3連単、2頭軸マルチで、リトルアマポーラ-ソーマジック、リトルアマポーラ-トールポピーながし。余裕があればレッドアゲートやスペルバインドを相手にしても面白味はある。
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