予想本文
2008年のG1戦線も後半戦を迎え、スプリンターズSからスタート。
荒れる短距離戦というイメージがあるが、このレースに限っては通用せず、堅いレースとして有名だった。
しかし、施行がこの時期に変更され、外国馬に開放されてからは、なかなか読みにくい傾向が続き、過去3連単では10万馬券も2回出ている。
さらに国内ではデュランダル以降、スプリント王の空位が続く情勢。
今年、外国馬は不在ではあるものの、実績馬と上がり馬の実力馬が揃って上位陣の力関係ははっきりとしておらず、やはり混戦模様と言わざるを得ない。
頭までは難しいかもしれないが、総合バランスが高く信頼が置けそうなキンシャサノキセキ。
元来マイル戦で期待された馬で、今ひとつの成績が続きスプリント戦線に転戦し、安定した成績を残している。
純粋スプリンター不在の昨今では、このタイプが成功しており、後述のスズカフェニックスもどちらかといえばこのパターンに当てはまるだろう。
気性に難がある馬なので、マイル戦ではムラ駆けの多い馬だが、この距離ならその懸念は薄れる。能力を出せれば好戦必至で、鞍上を考えるとその可能性も高い。
スズカフェニックスの前走の大敗は出負けもあったが、やはり絶好馬場とスローなレース展開でとても後方からでは届かなかったことが主たる敗因。
それでも最速の33.1という上がりを繰り出していただけに、ここでは見直しは必要。
仏遠征の武豊騎手から誰に手替わりかが気になるところだったが、この鞍上なら申し分ない。間違いなく差し込める末脚の破壊力があっても、前が止まらなければ届かない。
今回はG1でもあり、前走のような展開は考えにくいが、それでも中山コースで大外直一気はよほど展開の助けが必要。
ある程度前につけるか、内を割ってこれる新味を引き出せれば。
それまでの末一手から鞍上替わりのこの2走で、柔軟性をみせたカノヤザクラ。
サマーチャンプの称号を得て、まさに今が絶頂期。
ここは一気に相手強化されるが、期待感は十分。
33秒台の脚を番手から繰り出されると後続にはたまったものではない。
これまでは、前半のペースがそれを可能にしていたが、前半の早い流れの中でも同じレースができるかが鍵。
1番人気にちょっと驚いたスリープレスナイト。
振り返れば、確かにそれを裏付ける内容だった前走。
小倉で前半33秒のハイラップで2馬身完勝。それも終始余裕の横綱相撲。
父クロフネの影響が濃いのか、芝、ダート問わずの快足馬。
力通りに走れば、もちろん上位圏内ではあり、事前には本命に据えようとも思っていた馬。
ただ、素晴らしい内容ではあるが、実質芝コースキャリアは2戦。
初の中山コースに初G1では、人気ほど信頼も置けず、旨味が少ないため少し評価を下げた。
3連単を考慮した場合のヒモ争いには多士済々。
時計的な裏付けはないが、自在性あり地力強化著しいビービーガルダン。
難しい馬だが、ハマれば混戦強く、鞍上魅力のシンボリグラン。
切れ味と調教過程抜群のトウショウカレッジ。
中山コースに強さをみせるジョリーダンス。
3歳馬だが、人気を考えれば、簡単に見限れぬアポロドルチェ。
ここまでをヒモ相手に据える。
見送った春の覇者ファイングレインが恐いが、坂のある中山では苦しいとみる。
【馬券と総評】
基本的にこのレースは素直に勝負すればよいのだが、スリープレスナイト絶対とも言い切れない要素がある。少しでもそういった要素があれば、1人気を軸に据えるのは好ましくない。
中山では若干不安もあるが、キンサシャノキセキならある程度の安心感はあるとみて連軸候補に。馬連なら総流しも考慮。ただ、やはり旨味は3連単。◎-△のBOXでもよいが、キンシャサノキセキ-スズカフェニックス、キンシャサノキセキ-カノヤザクラの2頭軸マルチ流しで勝負したい。
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