予想本文
すべての馬が重賞ホースで、G1馬も目白押し。
これこそG1といえる豪華なメンバーが揃った天皇賞・秋。
近年の牝馬や3歳馬の活躍の影響か、最強世代牝馬のウォッカやダイワスカーレット、菊花賞を回避したディープスカイなどが参戦し早々たるメンバー構成。
昔からの傾向としては、勝ち馬パターンは現役最強クラスの王道古馬か、穴を空ける場合は典型的なマイル〜中距離馬に勝利例が多く、切れる脚は必須といえそう。
東京ならやはりウォッカ。
ライバル、ダイワスカーレットには負け越してはいるものの、休んでいた相手と異なり、確実に成長をみせた前走。
まさか逃げるとは思わなかったが、前、前で競馬が出来る脚質の幅を得たことは非常に大きい。
先週の坂路も馬なり52秒台と好時計で順調そのもの。
差し有利なこのレースではあるが、それほど流れが速くなるとも思えず、どちらのペースにも対応できる今なら好位中団からレースを進めれば、上位入賞はかなり確実に手に出来そう。
相手で少し遊んでエアシェイディ。
上記の典型的中距離ホースに該当する切れ味を有する。
重馬場だった宝塚記念はともかく、前走オールカマーの大敗は気になる材料ではあるが、最もこの馬に向いている舞台で一叩きの変わり身に期待したい。
ただし先行勢が強力だけに、あまりに後方からでは厳しいかも知れない。
4歳世代はすっかり牝馬に主役を奪われた形で、牡馬陣のレベルが問われてはいるが、アサクサキングスが人気的には旨味がある。
宝塚記念以来というローテは微妙ではあるが、魅力ある鞍上を得ることができた。
極端な馬体重の増減がなければ、そうは大敗しないだろう。
切れる脚を持つタイプではないので、このレース向きとは言い難い面もあるが、先行して粘れる勝負根性がある。
ウォッカもアサクサキングスも思えば元はすべて四位騎手のお手馬。
本人の意志とは関係のない流れもあったが、結果的でもその鞍上が選んだ今年の変則2冠馬ディープスカイ。
特に神戸新聞杯の強さは凄まじく、先週の菊花賞馬オウケンブルースリを問題にしなかった。
切れる脚があり、東京コースも得意。このレースの方が菊花賞よりも向くとの陣営の判断だが、ただやはり大きな壁になるのが古馬との対戦。
これまでと違い、格段に早く厳しくなる時計に対応し、かつそれでも従来の末脚が使えるかと言う点はまだ未知数。ただ、古馬陣は今牝馬が主役を張っている状況でもあるので、通用する可能性も十分に考えられ、期待と不安が同居する。
時計がかかることが条件になるが、サクラメガワンダーも前走に見どころ。
非常に扱いが難しい馬だが、近年は随分気性面も安定してきた。
道中脚をつかって最後に伸びきれない光景を何度も見てきたが前走、毎日王冠のようなレースができるならば、鞍上が鞍上なだけに面白い存在。
外枠は痛いところだが、カンパニーが復調してくればやはり恐い。
ウォッカが逃げたスローペースの毎日王冠では、不発に終わったが昨年3着だったように、常に突っ込みを警戒させられる脚がある。
大外一気は難しいメンバーだが、それでも東京コースなら展開次第でチャンスもある。
前検量馬体重では、回復もみられており当日はプラス体重で出走できるだろう。
マイルから短距離そして、前走では2200mのオールカマーと、どうにも適性距離が掴み切れていない様子のキングストレイルではあるが、本質はマイラーとみている。
ただ、マイラーはこのレースに相性はいいはずで、相手は半端なく強力ではあるが、3着あたりには食い込んでもそう違和感はない。
今回の最大の取捨はこのダイワスカーレット。
休養前の春のように、逃げて33秒で上がられては、後続は為す術もない。
長期休養明けについては調教過程からもあまり気にならないところだが、最も気になるのはやはり初の東京コース。兄ダイワメジャーを考えると通用はしそうだが、このメンバーに目標にされ、逃げ切るのは、相当に困難とみる。
ただ、前述のように逃げてさらに突き放す競馬が大阪杯のようにできるのならば、もちろん勝利までありえるが、これまでは相手が無理に喧嘩しなかった面もある。
今回はどの馬にも勝利の可能性があるだけに、この馬への競りかけを"譲り合う"か"殺到する"かがポイントになりそう。
いずれにせよ、人気次第ではあるが、現時点では押さえまでで、来たらゴメンナサイとする。
さすがにこの距離は忙しい感じのするアドマイヤモナークだが、鞍上の手替わりで一応警戒対象。またこの馬には大敗がないことも好材料で、混戦になれば。
【馬券と総評】
人気的にはウォッカ、ディープスカイ、ダイワスカーレットの3分で、この3頭で決まってしまう公算もあるが、この3頭で最も信頼おけそうなウォッカを軸としたヒモ穴狙いが基本線。
3連単は難しいところだが、ウォッカからエアシェイディ、アサクサキングスへの2頭軸マルチ。オッズ的に可能なら、ウォッカ-ディープスカイを押さえも持っておきたい。
点数が多くなる場合はマルチでなく、ウォッカ頭の1-2着ながしや1-3着流しでもよさそう。
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