予想本文
3歳クラシック戦線に比べ、なんとも手薄な古馬陣。格を問う天皇賞において、ここ10年で初めてといっていいほどレベルが低いメンバー。ほとんどG2クラスの重賞といってもよく、このメンバーでは過去のデータや傾向もほとんど無視されてしまう。ただ、スローでの上がり勝負という傾向は間違いなく、少なくとも34秒台の上がりと絶対的な折り合いが必要とされるだろう。
見所は菊花賞馬ダンスインザダークの種牡馬としての長距離適性。過去、リアルシャダイやブライアンズタイムなどが、その代表だったが、レース形態が変わりつつある昨今、ダンスのようなタイプの産駒が新世代の中長距離タイプ種牡馬の筆頭になるのかもしれない。
さて、レースの方は、押し出される形でダイタクバートラム。かなり鞍上が頼りといっていいが、長距離での実績はしっかり残した。特に万葉Sでのレースぶりは秀逸で、本来もっと強い馬と対戦させたかった。ただ、ここでも絶対的とまでは言えなく、折り合い面では少し不安も残る。
ダイタク以降は大混戦。思い切ってマイネルアンブルを挙げてみる。休養明けの前走では思わぬ大敗を喫したが、それがどこまで良化したかが、鍵。長距離は得意としており、折り合い面に不安は全くない。安定したレースぶりが期待できるだろう。
やはりツルマルボーイの実績も無視できない。父、ダンスインザダーク、母父サッカーボーイという血統は距離への不安を払拭してくれる。前走もそつなくこなし、良化必至。それよりも追い込み一手でどこまで届くかが問題。
ダンスインザダーク産駒ばかりの中、ブライアンズタイム産駒代表格のトーホウシデン。6歳でやや衰えも感じるもやはり距離が3200まで伸びれば期待も膨らむ。この馬としては、ペースが上がってスタミナレースとなった方が歓迎。
ファストタテヤマは上記ツルマルよりさらに不器用な追い込み一手。その分、安定に欠けるが、ハマればその破壊力は強烈。さらに長距離の方がレースはしやすい。ただペースが勝ちきれるまで上がることは少し考えにくいかも。
穴ではダンツフレーム。マイラーと言われ久しいが、落ち着きの出た最近においてはゆったりとしたペースの方が合うかもしれない。前走マイル戦で、あまりの遅いペースにとまどいがありそうなのが不安だが、この距離でガラリ一変ということは考えられなくもない。
一応、ダイタクバートラムの連争いは可能性が高そうだが、それ以外は全くの混戦。印が回らなかったが、イングランディーレとエリモシャルマンなどでも圏内。人気を嫌って印を避けたが、押えることができるなら、タガノマイバッハやサンライズジェガーら有力馬も押えたい。
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