予想本文
二冠馬、ネオユニヴァースの参戦で俄然盛り上がりをみせてきた宝塚記念。最強3歳馬が現役最強馬に挑む。常識的に考えても、この時期の古馬混合レースの参戦はいくらハンデ差があっても厳しいものになる。ネオユニヴァースにとって、これまで以上に高いハードルになると思うが、それでも期待感はある。
本命にはさすがにシンボリクリスエス。有馬記念以来の休養明けが注目されたが、仕上がりは文句のつけようがない素晴らしいものをみせた。あまりに大人になりすぎて、かえってその静けさが不気味にも頼もしさにもみえる。まだ未完成だった時期にタニノギムレットに敗れて以来、日本馬には先着を許さず。騎手の乗り替わりは非常に気になるところだが、それでも現役最強馬として、まだ他の馬には負けられない。
距離に不安があるとはいえ、前走のアグネスデジタルには舌を巻いた。東京コースでのマイル戦で33秒台の上がりでレコード勝ち。これは並の馬では到底不可能な芸当。ムラ駆けの傾向があり、なかなか信頼しづらい馬だが、その分オッズに反映する。ねらい目としては申し分ない。
単穴候補として、まさかのサイレントディールの逃げ切りに注意したい。軽ハンデの3歳馬で今回逃げる事はほぼ明白。他にからむ馬も見あたらず、他馬があまりにノーマークだと、鞍上も鞍上だし、波乱を呼ぶやも?!とはいえ、引っかかる心配はあるし距離も不安。そのあたりは微妙になる。
ネオユニヴァースの評価は難しい。3歳世代のレベルの高さもこの馬が全部勝ったことで、かえって疑問が出てきた。強さは認めるも悪くいえば、「パーフェクトホース」。速さより強さで勝負してきたタイプだけに、古馬の壁を破るにはもうひとつパンチに欠ける。「持ち時計」という、しっかりとした「証拠」がないだけに、古馬混合G1でのペースに戸惑わないか?阪神コースはどうなのか?といった未知の点が残る。十分人気を集めるだけに評価を落としてみたが、今のところシンボリとの馬連で4〜5倍ついているので、馬券的に勝負にでるより押えに回した方が得策とみた。
ただ、馬場の時計がかかるようだと、シンボリとの一騎打ちも濃厚。
今回は△印を多く打ったが、すべてシンボリクリスエスのヒモと見ているので、ご容赦願いたい。タップダンスシチー、ダイタクバートラムの2頭もこの圏内。ともに阪神巧者で、両馬とも無視はできない。
タッブダンスシチーは先行抜けだしで後続の追撃に耐えうる根性の持ち主。有馬記念の波乱がフロックでないことは前2走で証明した。特に前走は前崩れの展開の中でツルマルボーイを抑えての勝利は評価に値する。今回もはやめ抜けだしで阪神の坂を耐えきるか?
ダイタクバートラムは前走敗れたが、本来は中距離が得意とみえるだけに、この距離は大歓迎で、持ち前の上がりが発揮できるややゆるい流れになれば、好勝負可能。
最後に穴としてはバランスオブゲーム。地味な成績から周囲の注意を引きつけてないが、それなりに答えは出してきている。前走の敗退も不利があってのものだし、時計がかかるようだと2着くらいは拾えるかもしれない。
今回はシンボリクリスエス中心と考えるしかない。確かに休養明けなど、不安要素はないことはないが、不動の本命がすんなりというのはこのレースの傾向でもあるので、馬券としても春の総決算、しっかり勝っておきたいところ。不要な冒険で火傷したら取り返しがつかない。配当が期待できなくとも、本命からの流し馬券で勝負。余裕があるなら、ツルマルボーイ、ダンツフレームあたりまで手を伸ばしてもいいかも
|