予想本文
トライアルのローズSで思わぬ大敗を喫したスティルインラブ。22キロ増の馬体重が影響したとはいえ、春の実績馬がローズSで大敗したケースはかなり難しいと言わざるを得ない。もちろんその後の調整過程は順調そのもので、十分も巻き返しも考えられるが、それを打ち消してしまうほどのインパクトの強かったのがアドマイヤグルーヴ。2000mという中距離においては、抜群に強いといっていいと思われる。もちろん圧倒的人気が予想されるが、それなりの根拠はあると言わざるを得ないか?しかし、この馬には致命的といえる欠点があり、それは気性の激しさ。そのおかげでほとんどのレースで出負けしており、事実ローズSもやや遅れぎみのスタートとなった。当日は京都の内周りコースで、レース巧者でなければ厳しい戦い。能力は断然も、その当たりは不安点は残る。うまくいけば圧勝も期待できるが、下手をすると惨敗のケースも…。
その点、スティスインラブのレースぶりには安定感が伺える。問題は春からの成長度で、前走の休み明けひと叩きでどれほどの変わり身をみせるかがポイント。またオークスでは末脚を活かして圧勝したが、道中ごちゃつく京都の2000mでは、先行策しか考えられず、その分かえって距離への不安も顔を覗かせる。
アドマイヤグルーヴ、スティルインラブの両馬に不安点があるのに、それを凌ぐと期待できる馬がいない。したがって、両馬が押し出され気味に本命、対抗に挙げた。
それでも、荒れる要素が高いこのレースでは、穴馬を抑えるのは常套手段。3番手には思い切ってメモリーキアヌ。この馬は展開に左右される不器用な追い込み馬。前走の敗退は休み明けの上、いかにもペースが遅すぎた。今回もそれほど速いペースは期待できないかもしれないが、確実に前走よりは速い流れが期待できる。さらに距離もこれくらいの方がいいだろう。中距離のこの距離で、速い流れでの変わり身に多いに期待したい。なんといっても無欲の突っこみが何より恐ろしい。
タイムウィルテルは秋を迎え、成長期を迎えたブライアンズタイム産駒。速い脚には不安があるが、折り合いをつけての好位なだれ込みは十分に考えられる。スタミナ勝負の厳しい流れで、かえって頭角を現わすか?
ベストアルバムは前走、素晴らしい走りを見せてくれた。末脚には自信があり、前走の上がりタイムもアドマイヤグルーヴと同等。コーナーさえ裁ければ、まとめて差しきる力もあると見る。
力的にはアドマイヤグルーヴとスティルインラブは抜けていると言わざるを得ない。さらに前走を見る限り、アドマイヤの中距離のポテンシャルは相当のものとみる。ただ、アドマイヤの気性の激しさも気にはなるところ。基本的にはアドマイヤからの流しを本戦にできれば、BOX馬券で抑えておきたい。余裕があるなら、ピースオブワールド、チューニーの実績馬まで。
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