■　第71回　ダービー　結果

　またしてもレコード勝ちを収めたキングカメハメハ。じっくり引き付けた直線では観ているものを一瞬ヒヤリとさせたが、いらぬ心配だった。皐月賞で逃げることのできなかったマイネルマクロスがハイペースで引っ張ったこともあったが、後方待機馬には非常に好都合の展開となり、東京コースも手伝ってハーツクライの入線もあったのだと考える事ができます。

　本命に据えたコスモバルクはパドックの気配が悪く、終始イレ込み気味でした。私はそれを見て、急遽本命をキングカメハメハに変更してしまいました。スミマセン。なにより一番人気はキングカメハメハだと信じて疑わなかったものですから、配当的にもおいしいものがあったので…。いや、ほんとスミマセン。

　コスモバルクは皐月賞と同じレースができれば、上位入選は十分あったと思います。逃げ馬をあれだけ追いかけてしまっては敗れるのもいた仕方ないところでした。終わってみれば、キングカメハメハの強さばかりが目立ったレースとなりました。

　■　第71回　日本ダービー　予想

　皐月賞組が全く歯が立たなかったNHKマイルCでのキングカメハメハ。距離は元来ここが狙いだっただけに心配はないだろう。ひとまずこの馬が中心になりそうではあるが、コスモバルクも黙っていない。一騎打ちムードが漂ってはいるが、問題は皐月賞が超スローペースだったこと。今回は皐月賞大敗組の巻き返しもありうることを想定しなければならないだろう。
　
　 本命にはコスモバルクの方を信頼したい。まがりなりにも王道ローテで強敵をことごとく破った実績は只者ではない。皐月賞で敗れはしたが、むしろあの展開での２着が力の証明になった。間違いなくこの世代を代表できる能力の持ち主。キングカメハメハは相当に強いと思われるが持ち前の勝負根性を魅せて欲しい。
　
　 キングカメハメハは前走がもの凄い。皐月賞上位馬を子供扱いで、東京コース向きであることも証明した。当面のライバル、コスモバルクを前に見ながらの競馬もできそうで、有利点は多い。それでも印をコスモバルクに譲ったのは、裏街道ローテであったことにつきる。それまでのレースを勝っているものの、秀逸というレベルまで達していなかった。前走だけで判断するにはほんの少し不安がある。それでもあのレースぶりを見たらこれ以上には評価は下げられない。
　
　 やはり上記２頭とは少し水が開くが、「２強並び立たず」の格言もある。他馬に付け入る隙が全くないわけではない。その中ではハーツクライを１番手に挙げる。大敗した皐月賞ではまったく手も足も出せない展開。今回は東京コースで、皐月賞よりはペースもあがるだろう。ならばこの馬の末脚は驚異。スムーズにレースを進められるので、確実に差し込めるだろう。ただ勝ち切るまでペースが上がるだろうか？という懸念も残る。
　
　 ピサノクウカイはいまいち勝ち切れてないが、その安定した成績が逆に期待感がある。相手なりに走りそうで、鞍上も外国人なので相当にしぶとさを見せるかもしれない。
　
　 アドマイヤビックはこの時期での骨折はかなり大きい。それでも本来なら主役を担ったかもしれない素質馬だっただけに、叩き２走目で多少の変わり目もあるだろう。
　
　 これといった台頭馬が少なく、順当ならコスモバルクとキングカメハメハの一騎打ちは濃厚と言わざるを得ない。オッズ的にも集中しそうで、どちらが勝つかの単勝勝負で、半ば「見（けん）」した方が良いかもしれない。一応馬券的にはコスモバルクとキングカメハメハを厚めに、コスモバルクの馬連流しを押さえと推奨する。