■　第38回　スプリンターズS　結果

　予想以上に馬場が悪く、当日は不良馬場でした。この時点で、時計がかかるのは明白なので、こりゃぁ外国馬も来るかもなぁ…。とイヤな予感がよぎりました。結果は予想通り時計はかかったのだが、それでもそれ以上にゆったりとしたペースになり、直線向いたと思ったらあっという間にカルストンライトオが逃げ切ってしまいました。
　
　 この馬が頭になかったわけではないのですが、あまりにミエミエだろうとタカをくくったのが、過ちの元でした。逃げれば粘るのは知っていましたが、それよりも直線向いての反応のよさに驚きました。今までそんなところなかったのになぁ…。道悪もイイみたいでしたね。
　
　 そして驚いたのはやっぱりデュランダル。この馬、不自由な脚質のわりに本当に強いなぁ。今回、今までで一番条件は悪かったはず。誰もが買いにくい本命馬だったのは間違いない。しかし速めに仕掛けて、尚、直線あれだけの脚を魅せるとは思ってもみなかった。この馬を知り尽くしたジョッキーの手腕も光ったが、それ以上にこの馬が本当に強いということを思い知らされた一戦でした。
　
　 デュランダルの強さが光った一方で、他が頼りなくもみえたレースでした。本命に推したキンランドスワンは好発も、直線全然でしたし、ゴールデンキャストも時計がかかったのにもかかわらずさっぱり。これでは短距離界のデュランダルの地位はしばらく安泰かもしれません…。

　■　第38回　スプリンターズS　予想

　ようやく秋のG１シリーズ１発目がスプリンターズSであることに慣れてきました。中山コースで行われるこのレースは、直線の坂のために、差し馬に有利に働くことはもう周知の通り。しかし、今年は果たして地獄といえるまでのハイペースになるかどうかは疑問。有力馬に差し馬が多いこと、今の中山コースは圧倒的に前残りが目立つことから、ジョッキーの駆け引きなどによって展開は大きく変わってくるだろう。また、当日の天気模様も不安定な上、短距離最強馬であるデュランダルが半年以上の休養明け。ちょっとしたミスが命とりになる電撃戦だけに、過大な信頼は捨て、お楽しみ程度に中穴くらいを狙うのが妥当かもしれない。
　
　 本命にはキーンランドスワン。前走セントウルSで、ようやく軌道にのってきた印象を受けた。極端な戦法ではなく、前でも後ろでもないところからの自在性と、この距離での安定感を買いたい。枠順もそれなりに良い位置だし、（隣のシーイズトウショウは邪魔かな？）ここは思い切って中心に据えたい。
　
　 そのキーンランドスワンに前走で勝利してみせたゴールデンキャストも今が旬。夏場にハードなローテをほぼ順調に勝ち上がり、今をピークにもってきたのは好感が持てる。極端に速くなった場合の対応が未知数ではあるが、そのあたりは鞍上を信頼するしかない。
　
　 当然の格上馬、デュランダルはさすがに厳しい条件が揃っている。いくら鉄砲が効くとはいえ、半年ぶりのハンデは大きいと思われる。また内枠、高速馬場、天候など、去年ほど自慢の末脚を生かせる条件ではないこともある。それでもしっかりとした追い込みはみせてくれるとは思うが、届かない可能性もあり、さらに人気馬ということで印を下げる。むろん３連単、３連複で勝負する人には絶好の軸馬にはなるだろう。
　
　 関東の一身の期待を背負っている感がちょっと気にくわないところもあるウインラディウス。それでも一発の期待は十分に期待できる。地力はあるのは周知の通りで、1400ｍあたりをこなせる所もいい。大外枠もいっそ開き直れる位置で、自分のレースに徹することができそう。要警戒。
　
　 サニングデールは前走はそれなりだったが、2走前の姿があまりにもG1ホースの走りっぷりではなかった。無印にしたシーイズトウショウも含め、善戦の域を出ないムードが漂っている。ヒモ候補どまりか。
　
　 むしろ穴狙いなら、ワンダーシアトルとアジュダウンエクスプレス。前者は調整不足が報じられ、人気はかなり落ちそうなので、状態が戻ってレースが混戦になれば、上位を賑わす可能性もある。後者は外国馬だが、その実績には一応の敬意を払う必要がある。
　
　 基本的にはキーンランドスワンからの流し馬券。ゴールデンキャストからを押さえとするか、あるいは思い切って手広く全流しも面白いと思われる