■　第56回　阪神ジュベナイルフィリーズ　結果

　毎年やられていながら、何故気づかない？と思うほど、見事に例年のごとくファンタジーS組がこけました。
京都から阪神への開催変更の影響が大きいとはいえるが、それにしてもそれまでの２歳牝馬限定の前哨戦が少なすぎる。 このレースを予想するのは本当に難しい。

　本命ラインクラフトは少し大事に行きすぎた感はあるが、それでもちょっとふがいない。阪神の坂が堪えたのかもしれないが、大外回るロスが結果的に響いてしまった。
　
　 勝ったのはショウナンパントル。最後のたたき合いで、強いところをみせた。デイリー杯の敗戦で人気を落としていたが、今後もマイルでは安定した走りが期待できそう。他馬よりレース上手だった分、今回の金星に繋がった。
　
　 ２着のアンプロワーズが素直に地力が一番あったということかもしれない。もともと期待の大きかった馬ではあったが、今回の休養明けがどうでるかが不安点でもあった。これなら来春も主力を形成できる器と見ていいだろう。

　結果的にはラインクラフトに大敗した他のファンタジーS組にはまるで出番がなかった。その当たりは今回大いに反省すべき材料でした。とはいえ、アンプロワーズはともかく、ショウナンバントルは結果を知った今でも、ちょっと予想は無理だろうなぁ…(^^ゞ

　■　第56回　阪神ジュベナイルフィリーズ　予想

　前哨戦となるファンタジーSで大勢が決してしまった阪神JF。それほどラインクラフトのインパクトは強かった。１ハロンの延長とキャリアの浅い２歳牝馬だけに、油断はできないが、ひとまず主役は決まったようだ。ただそれ以外には混戦模様で、比較的手広く考える必要はあるかもしれない。
　
　 ラインクラフトの前走は圧巻。新馬戦の内容も秀逸で、相手強化もないといえる今回では前回と同じレースが出来ればよい。なんせ先行して34秒台の脚を使う馬。アクシデントでもない限り連は確実だろう。アラを探すとすればG１の激しいペースの中でもうまく先行できるかどうかの一点。
　
　 本命が強烈だけに対抗できる馬が見あたらない。前走は６馬身もちぎられたリヴァプールだが、その差し脚には見るべきものがあった。阪神に変わってペースも上がる今回なら、その切れ味は本命に迫ることができるかもしれない。ただ、その分、モロさもあるのも否めないのは不安材料。
　
　 モンローブロンドも引き続き。鞍上強化で、さらなる上積みを狙う。安定した力を見せているので、こちらは大きな崩れはないだろう。アドマイヤベガの初年度産駒なのでそのあたりでもどこまでやれるか楽しみ。
　
　 モンローブロンドは早くから注目されていた馬だが、イマイチ結果が出ていない。ただ、前々走のデイリー杯では、今回予想される展開と似た感じがあり、それを経験しているのは強み。スタートすぐのコーナーは外枠にはかなり不利といえるが、先行することにこだわらなければ影響も少ないだろう。
　
　 結局、ファンタジーSでの上位馬が有力。上記４頭の争いになりそうなのは濃厚ではあるが、他馬にも魅力ある馬が多い。ただそれらすべて挙げるとキリがないので、大外枠ではあるが、キャントンガールの鞍上の捌きに注意を払っておきたい。

【総評と馬券】
　 ラインクラフトを中心としたファンタジーSの再戦模様は濃厚。前走の敗戦を活かした他陣営の工夫次第で、その順位は変わるだろう。ただ、データの乏しい２歳戦の上に牝馬ということも考えれば波乱はないと言い切ることもできない。３連単に食指が動きそうではあるが、ひとまず馬連勝負でいきたいところ。
　 どうしても３連単というなら、１着ラインクラフト　-　２着○-▲流しで、３着には手広く100円でばらまくのがいいかもしれない。