予想本文
桜花賞から距離が一気に4ハロン伸びるオークスだが、それでも別路線組よりも桜花賞組の方が総じてレベルが高く、連動性は強い傾向がある。
ただ、やはり条件は大きく変わるため、今回はブエナビスタの一強構成とはいえ、全体的には混戦模様を呈している。
今や完全に独裁政権となったブエナビスタは、その真価を問われる一戦。
ここを勝利できるようだと、ウォッカやダイワスカーレットと同じく、牝馬の枠にとらわれぬ名馬になる道が開けてくる。
桜花賞ではレッドディザイアに半馬身差ではあったが、相手が一杯だったのに対して、まだ余裕があったように見える。
母ビワハイジということもあって距離不安が囁かれているが、気性が落ち着いている馬であり、脚質・ペースを考慮しても、問題なくこなせる距離とみる。
むしろ、どちらかというと今の東京コースの異常に軽い芝の方が不安点であり、前残りの可能性の方が恐い。
同世代牝馬の中では抜きん出た存在であることはもはや疑いようもなく、決定的に敗れるまでは逆らうつもりはない。
現在3番人気にまでなってしまって、少々萎えているが、ここ一連のトライアルではディアジーナが最も印象に残った。
今の東京コースに合う平均ペース型で、スパッと切れる脚がないのは気になるものの追ってしぶとい。
本命馬とはタイプが違うため、飲み込まれるとレッドディザイアなどの他の本命同型差し馬に一気にやられる懸念はあるが、逆に直線で突き放すことができれば、そうそう追って来れない形に持って行けそう。
鞍上にも追える騎手を配しているため、直線の粘りに期待したい。
桜花賞の接戦で、距離が伸びるこの舞台で一気に対抗格にのしあがったレッドディザイア。
その末脚は特筆もので、本命馬同様の切れる脚が使える。
スタミナを武器に本命馬への雪辱を期すが、奇しくも母の父はカーリアンで本命馬と同じ。
タイプもよく似ており、圧倒的といえるほどの距離のアドバンテージは得られないのではないか。特に桜花賞では、よく追い詰めたとは言え、最後は脚が上がっており、本命馬を凌駕するには、もう一段階の成長が必要とみる。
もちろんキャリアの浅さからその余地は十分残しているが、人気を考慮すればひとつ後退といったところか。
それでも本命馬以外の他馬と比べれれば、やはり頭ひとつ抜けた地力ではあるだろう。
今ひとつ距離の適性が不透明ではあるが、ジェルミナルはその体型を考えると、やはり距離が伸びた方がよいのかもしれない。
やはり桜花賞組は外せない存在で、なによりこのレースに相性のよい鞍上を踏まえると、引き続き警戒対象。
ただ、桜花賞は奇襲が成功した形で鞍上の好騎乗が光ったと言える。
阪神外回りでならではハマったということも頭の隅に置いておきたい。
通常なら見送りだが、距離適性の期待感のプラス分で相殺と考える。
上記桜花賞組を中心としたメンバーには一定の信頼はありそうだが、以降は混戦と言える。
トライアル組も好戦続きの馬が多く、取捨には非常に迷うところ。
権利がとれず一戦余計な点は気になるが、ブロードストリートはその前走で見事な勝ちっぷり。上がりの競馬ではあったが、東京コースでしっかり33秒台の脚を使えたのは収穫。
ペースが上がってどこまでやれるかは未知数の面もあるが、思ったよりも人気にならないようなので、狙ってみたい。
そのブロードストリートの後塵を常に拝しているが、差のない競馬を続けているサクラローズマリーも同等評価。
特に前走では位置取りの差で敗れたものの勝ち馬以上の末脚を披露。
距離への適性は気になるが、1票投じる価値はある。
ダノンベルベールも依然捨てきれぬ。
本質的にはマイラーっぽいので、ここでは大きく評価を落とすが、昨年までの実績上位馬。
成長力に疑問が残るが、今回は思い切って下げる競馬で一発を狙って欲しい。
桜花賞では大敗したが、ヴィーヴァヴォドカは今回はすんなりハナを切れそう。
マイルの忙しい流れより、今回の距離の方が自分のレースができそうで、逃げて36秒を切る粘りが出せれば、上位で逃げ残りも不可能ではない。
【馬券と総評】
やはり、人気であってもブエナビスタは不動。
レッドディザイアとの一騎打ちムードだが、同じ脚質でもあるので、ディアジーナの方に割って入る魅力を感じた。
ヒモ争いの構図ではあるが、その相手が混戦模様で馬券的には困難。
馬連ブエナビスタ流しが本来妥当ではあるが、オッズが厳しい。
むしろブエナビスタの2、3着のリスクを割り切って、3連単1着固定で、2着にディアジーナ、レッドディザイアの流しを本線。後はお好み次第といったところなので本来は1、2着固定のフォーメーションがよいだろう。
一応、推奨としてはブエナビスタの1着ながしとしておく。
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