■　第34回　エリザベス女王杯　結果

　事前に有力馬に差し馬が揃いすぎているということは、述べていたがそれでも京都の外回りなら、逃げ切りまでは難しい。また、同型2頭がいることで、むしろハイペースになってしまうかも…とまで懸念してましたが、まさかその同型2頭で「行った行った」になるとは思いませんでした。

　その2頭の鍔迫り合いをクィーンスプマンテが制し、金星を挙げました。
テイエムプリキュアも「すわ！日経新春杯の再現か？」と思わせる大好走でした。
あの時と違って今度は定量のものですので、やはり長距離で展開がハマるとこれくらいはできるのでしょう。 引退伸ばしてよかったですね。

　本命ブエナビスタは直線、32秒台というもの凄い猛追を見せましたが時すでに遅しでした。
おそらく前2頭は見えてなかったのかもしれません。
この馬以外の他馬が何にもできなかったのが情けないですね。

　一応、この組み合わせは頭にあって、1番人気も絡んだので3連単15万と思っていたのですが、150万もついたんですね。
このレースとしては過去例のない大波乱でした。
また、逃げ切りというのもなかったのではないでしょうか。
いやぁ、それにしても競馬は恐いですねぇ。。。(笑)

　■　第34回　エリザベス女王杯　予想

　ここにレッドディザイア、ベッラレイアがいないのは残念だが、歴代の女王牝馬が集い、3冠を逃したブエナビスタが準3冠をかけて挑む。
ざっと見た印象では有力馬に末脚自慢の差し馬が揃っており、波乱があるなら先行勢。
ただ、京都の外回り2200ｍなら相殺する可能性もあり、難しいレースとなった。

　前走はハナ差でレッドディザイアに敗れ、さらに降着の憂き目にあったブエナビスタ。
さすがに京都の内回りでは後方からすんなりとはいかなかった。
直線の長い外回りコースはなら、本命は仕方のないところ。
ここ3年は連続して3歳馬が優勝しており、やはり今年も3歳馬の躍進がありそう。
今年は古馬陣も手薄でさらにレベルが高いといわれる3歳馬ではあるが、油断ならない情勢であることは心に留めておきたい。
また、外枠を引いたことは若干ハンデとなり、マイナス要素ではある。

　この距離なら、カワカミプリンセスに期待してみたい。
上述のように、ブエナビスタは言うに及ばず、リトルアマポーラ、ミクロコスモス、ムードインディゴ、ブロードストリートと今年の有力馬には差し馬が揃っている。
この馬は後方からレースをすることもあるが、好位から差しきるのが最も得意としているだけに、他馬を出し抜ける可能性がある。
また、ここのところはパッとしない成績が続いているが、長めの距離だと安定した実績がある。
牝馬限定の2200mなら、見直す必要があり、オッズも高めの状態で狙い所。

　先の秋華賞では不利を受け、繰り上がり2着になったブロードストリート。
こちらも3歳馬ながら、レッドディザイア、ブエナビスタと同等の実力にあることを証明してみせた。
夏を超えての成長度はNo1。まだ伸びしろがある可能性もあり、ここでも期待できそう。
裏を返せば、古馬陣に対抗するためには、もう一皮剥ける必要があるということ。
それでも今の充実度なら無様な競馬にはならないだろう。

　人気の盲点を突くという意味でジェルミナル。
秋初戦が大敗で、もう終わったかとも思わせたが前走には見どころがあった。
終始外を回る展開で、4馬身差なら上々の結果。
すっかりブロードストリートに奪われた感はあるが、元々はブエナビスタ、レッドディザイアと3強を築いた3歳馬。
混戦になると恐い1頭。

　近走充実のメイショウベルーガ。
特に前走は今回と同じ舞台の京都2200mで上がり33秒台で勝利。
この意味は大きく、条件戦とはいえさすがに古馬と思わせる内容。
これなら強力3歳勢と叩き合いになっても渡り合える計算が立ち、他有力差し馬と同等の末脚を見せる可能性も増す。
確実に差し込んでくるタイプだけに楽しみ。

　昨年の覇者リトルアマポーラは前走が案外。
中団からいいポジションをキープしながらも、直線伸びずに終わった。
休養明けだったことを考えても、不可解な敗戦。
とはいえ、もともと好走と凡走を内在するタイプで、特に昨年は凄まじい末脚でこのレースを勝利しているその地力は無視できない。
やはりこの馬は末脚活かす後方からのレースの方が向いているのかもしれない。
一叩きでどこまで変われるかが、ポイント。

　外国馬の成績はこのレースではあまりよくないが、一流馬の参戦がなかったことも事実。
仏G1馬シャラナヤはワールドクラスホースといってよく、ここであっさり勝利してもなんら不思議はない実績。
見た目はとてもロンシャンであれほどの追い込みを見せた馬には見えないが、それだけにどうにも不気味な存在。
こちらで強い追い切りがないのでなんとも言えないが、馬券対象にはいれておきたい。

　関東馬でもニシノブルームーンは、前走で見限りはまだ早計な気がする。
とにかくレース上手で、混戦なれば力を発揮する。
もちろん勝利は斤量が軽量の時のものが多く、キレがあるというタイプではないだけにここでは厳しいものがあるが、2桁人気ならおいしいとも言える。

　秋華賞でメンバー最速の上がりで強烈な追い込みを見せ、5着まで食い込んだミクロコスモス。京都外回りでさらに競馬はしやすくなり、展開次第では上位進出の望みはありそう。
とはいえ、同型が揃っており、前走はそれでもブエナビスタやレッドディザイアには届かなかった。戦法を変えるのも手ではあるが、現状は自分の競馬に徹した方がよく、展開頼みではある。

【馬券と総評】
　 古馬陣が混戦模様ということもあり、やはりレッドディザイアがいない以上、3歳女王ブエナビスタの軸は不動か。
3着までなら安泰ということで、3連単マルチ馬券の軸。
ただ、ヒモ争いはなかなかの混戦で絞りにくいメンバー構成。
2番手軸としての相手はカワカミプリンセスとブロードストリートとし、手広くいきたい。