予想本文
春・秋連覇はまだそこそこいるが、天皇賞・秋の連覇は近年ではシンボリクリスエスのみ。
また勝ち馬は4歳・5歳で占められ、6歳以上に至っては連対すらない。
これが意味するところは、東京2000mのG1がいかに究極のレースであるかということ。
ある程度のスタミナを持続しながら、高いスピード能力が要求され、調子も含めて最高の状態で挑まねばならない。
そんな中、今年はなんと7歳馬が4頭、8歳馬が3頭も出走してきた。
しかもそれぞれが今もなお、ある程度の主力を担える力がある。
現4歳・5歳世代では、牝馬であるウォッカが引っ張る状況。
各世代・性別のレベルが計れる個人的には非常に興味のある顔ぶれになった。
やはり人気でもウォッカの安定感を軸。
とにかく東京コースでの強さは尋常ではない。
前走も徹底マークの上、後続に差されたが、先行しながら33秒台の脚を披露した。
ただ、上述の通り、このレースの連覇は難しい。
同じ東京でも真骨頂はマイルにあり、昨年は歴史に残るような強い勝ち方だったが、そこがピークで、それ以上の上積みがないとなれば勝利はこのメンバーでもそう簡単なことではないだろう。
ただ、それでも現状、アクシデントがない限り、上位は必至。
頭としては推せないが、軸としては欠かせない。
特に前走のように逃げる展開ではなく、コスモバルク、キャプテントゥーレ、エイシンデピュティと行く馬が多いことも歓迎材料とみる。
対抗格以下が粒ぞろいで迷ったところだが、思ったより人気の低いカンパニーを狙う。
この馬が未だにG1勝ちがないというのはちょっと信じられない現実。
8歳馬がこのレースで好戦するのは前代未聞のことではあるが、その執念を買いたい。
前走、ウォッカを競り落とした事は、相手一本で絞り、向こうは逃げてのものだから展開に恵まれたことは確か。
ただ、上がり33秒台の脚を駆使してのもので、この馬自身の地力を疑うところではない。
年齢的な衰えなどとても口に出せないが、ペースがあがると自慢の末脚もやや鈍るところがあるのが心配といえば心配。
シンゲンがようやく本格化の兆し。
とにかく東京コースは大の得意で、それを裏付けるのは自慢の末脚。
前走、中山ではG1馬2頭に遅れをとったが、ドリームジャーニーとの脚色は同等以上だった。
このレースが1〜3番人気で堅く収まったことにより、より一層この馬の実力がG1級であることの証明となったといえる。
休養明け2戦目で順調度も一番。
G1初挑戦ではあるが、なんら気後れすることはなく主役候補の一角。
菊花賞後の不調から鮮やかな復活を遂げたオウケンブルースリ。
不可解な敗戦の阪神大賞典からの休養が功を奏した形。
典型的なステイヤーの追い込み馬だが、その切れ味は東京コースでは大きな武器。
2000mという短めの距離は確かに不安点だが、十分相殺してくれそうな雰囲気がある。
そのため、好勝負は可能とみるが、前もそう簡単に止まる連中ではないだけに、あまり後方からのレースになると、追い上げ届かずというケースもないわけではない。
休養明けでも春の成長ぶりを思えばサクラメガワンダーも無視できない。
折り合い懸念があるので、当日のパドックチェックは必須であろうが、落ち着きさえあればこの2000mはこの馬にとっては適距離。
また、好走できれば完全に一皮剥けたといっていいだろう。
ドリームジャーニーは本来、もっと上位にしてもよい馬。
前走も見事にシンゲンを退け2着。
先着されたマツリダゴッホは無類の中山巧者で、事実見事にコーナーを立ち回ってのものだし、仕方がないところ。
普通、本命に据えてもおかしくないのだが、この馬には左回りの実績が全くといっていいほどない。
原因もモタれ癖とハッキリしているだけに、人気ほど信用できない面がある。
とはいえ、地力では無視できず、ヒモには押さえたいところ。
東京の2000mはスタートすぐコーナーだけに大外枠はかなり不利がある。
それでもエアシェイディは不気味な存在。
昨年このレースでの好走例もあり、良馬場の中距離はめっぽう強いだけに、叩き2戦目でガラリ変わっても驚けない。
基本的に今回このレース逃げ・先行は厳しいとみているが、キャプテントゥーレだけは押さえたい。
とにかく先行して並ばれてからもう一度伸びるというこの馬の2枚腰には驚かされる。
本来、中山コースの方はよさそうではあり、並ぶ間もなく躱されるとどうしようもないが、警戒は必要。
他ではスマイルジャック、ヤマニンキングリーも少々。
【馬券と総評】
ウォッカ、カンパニー、シンゲン、オウケンブルースリの4頭の信頼度は高そう。
この4頭のBOX馬券と言いたいところだが、いずれも人気馬なので、オッズ期待が少ない。
また、東京2000mはマギレが生じやすいことも事実。
すべてを挙げきれないが、できるだけ手広く行きたい。
4頭の中では、やはりウォッカが最も信頼できそう。
よって、ウォッカ-カンパニー、ウォッカ-シンゲンでの3連単2頭マルチ流しを推奨とする。
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